【3598】メンタルクリニック院長のわいせつ行為報道

Q: 20代女性です。私が通院しているメンタルクリニックの院長が未成年の精神病患者と性的な行為を行い、関係が崩れたあと患者が自殺未遂をしたと週刊誌に報道されましたが、院長は「患者は精神的な病であり、妄想である」と述べています。今後もこのメンタルクリニックに通院しても大 丈夫なのか不安に思っているのですが、どちらの主張が真実なのか分かりません。 未成年患者の証言はかなり詳細(避妊をしなかったなど)ですが、妄想なのでしょうか?

 

林: 私にわかるはずがありません。
このような場合には、
1. その未成年患者の話が真実
2. 院長の話が真実
の両方の可能性があります。あたりまえのことですが、まずこの両方の可能性があるということをしっかりと認識することが重要です。どちらかに決まっていると考えたり、特に根拠なくどちらかの可能性が高いと考えるのは不合理です。
また、

未成年患者の証言はかなり詳細(避妊をしなかったなど)ですが、

それは1. その未成年患者の話が真実 の可能性が高いと考える根拠にはなりません。妄想は具体的なこともしばしばあり、虚言の多くはとても具体的なものです。
逆に、訴えに具体性が乏しければ、真実でない可能性が強いと考えるのは不合理ではありませんが、具体的だから真実という判断に傾くのは不合理です。美少女L、その他、の虚言もご参照ください。

(2017.12.5.)

05. 12月 2017 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A