【2439】精神科Q&Aの回答の仕方についての示唆

Q: 40代男性です。こちらのページへ質問を寄せられる方の多くに「私は「~病」でしょうか?(そうは思いたくはないのだけれども)」というものがあると思います。 精神病に関わらず人は自分を病気とは認めたくないものです。しかし、質問を寄せられる方はそう思いつつも何とかしたいという気持ちでメールをしているのだと思うのです。 ここからは主観ですが、そういった方に「あなたは~病です。」と単刀直入に回答されるのも効果を与える一つの考えとは思いますが、上記の背景「あなたは認めたくはないと思っているかもしれないけれども」を伝えたうえで、「あなたは~病です。」と伝えた方が、少なくとも自分は効果的でした。 「でした」というのは、私自身かつてうつ病を患い、担当していただいた先生に「そもそも精神科を訪れる時点で、心の奥で自身の病気を認識しているから」という意味の言葉をおっしゃっていただいて、大分気持ちが楽になったことを思い出した、からです。 何が効果的かはケースバイケースかと思いますが、先生の回答の背景を述べていただけると、多くの患者様に対してプラスになることもあるかと思い、メールをさせていただきました。何卒ご回答のほど、よろしくお願いいたします。

 
林:
「あなたは認めたくはないと思っているかもしれないけれども」を伝えたうえで、「あなたは~病です。」と伝えた方が、少なくとも自分は効果的でした。

貴重なご体験をお知らせいただきありがとうございました。
お知らせいただいた趣旨は、

何が効果的かはケースバイケースかと思いますが、先生の回答の背景を述べていただけると、多くの患者様に対してプラスになることもあるかと思い、

とお書きいただいているように、回答の仕方に配慮することによって、質問者にプラスになるというご示唆であると読み取れます。このご示唆にもお礼申し上げます。

しかしながら、精神科Q&Aでは、回答が質問者のプラスになるかならないかは全く考慮しておりません。さらに言えば、マイナスになる回答であっても全く意には介さず行うということです。事実を回答する。方針はこれのみです。精神科Q&Aが医療相談ではないと明記しているのはそのためです。
したがいまして、ご示唆には感謝いたしますが、そのご示唆は精神科Q&Aの方針には相容れませんので、採用することはできかねます。精神科Q&Aに質問される方へ さらには サイトの方針 もご確認いただければ幸いです。

(2013.9.5.)

05. 9月 2013 by Hayashi
カテゴリー: サイトの方針, 精神科Q&A