【3525】突然離婚を切り出した妻は精神疾患ではないか
Q: 私は40代男性です。
結婚5年目で、妻は30代です。
私は親から継いだ自営業を家で営んでいます。
3年前まで、妻はある専門職の見習いのような仕事を3年ほどパートタイムでしていました。
双方の親とは別居で、子供はいません。
多少の意見の相違はあれど、夫婦仲良くやっていたと自分では思っています。
一昨年から、妻が正社員となり、仕事が非常に激務となりました。朝7時出勤、帰宅は23時過ぎ、休日出勤も当たり前となり、私は妻を応援しながらも、妻の体を案じて少し仕事を減らしたらと提案しましたが、長年の夢だった仕事でもあり、また自分の一存で仕事を減らすことはできないと聞き入れませんでした(それは無理もないことだと思います)。
私のほうが家にいる時間は長いので、家事はほぼ私がしています。妻も時間に余裕があるときは手伝ってくれます。
自分のほうがある程度時間が自由になる仕事なので、できるかぎり妻を支えようと努めてきたつもりです。
3か月ほど前から、以前は朗らかだった妻が家でほとんど笑わなくなり、前は明るく絵文字などを使っていたメールの返事も、「はい」とか「あとで」 などとそっけないものになっていきました。
妻は仕事は有意義にこなしているようですが、私から見ると、能力以上の仕事を次々に引き受け、さらに資格試験の勉強もするなど、オーバーワーク気味に見えます。
そして先日、妻から、「実はあなたと顔を合わせるのが苦痛だから別れてほしい。あなたには感謝しているけれど、仕事とあなたとの生活を両立する自信がない」と告げられました。
あまりに唐突で理不尽な申し出に、何が原因なのか、自分はいまの生活に不満はない、自分に悪いところがあるなら直すから一緒にいてほしいと繰り返し言いましたが、「誰が悪いというのではなく、ただ一人になりたい。一緒にいるのがつらい」というばかりです。そういうときの妻は泣いたり取り乱したりというのではなく、無表情で上の空のようです(あくまで私の主観ですが)。
たまの夕食も、いまは妻の態度をうかがってばかりで味気ないものになってしまいました。
単に愛情が冷めただけとか、よくある夫婦のすれちがい、性格の不一致といえばそうなのかもしれません。妻の現状や将来のことを考えたら離婚したほうがよいのかもしれません。しかしそれにしてもあまりに突然の妻の変化にとまどっています。
もしかしたら原因は精神的なもので、治療により改善の余地があるのではないか、とわずかな望みを抱いています。
林先生のご意見を伺いたく、ご相談した次第です。
林: わかりません。奥様が精神疾患を発症した可能性がないとは言えませんが、逆に、発症したと積極的に推定する根拠もありません。
このメールに書かれている経過は、特に精神疾患でなくても、離婚の切り出し方としてありがちなパターンの一つにすぎません。
(2017.9.5.)