【3214】うまくいっているけれど、死のうと思っています。

Q: 30代女性です。いつも興味深く拝見しております。
メールですので一方的になりますが、私の話をさせてください。

最近また、死のうかどうかを検討しています。あくまで「考え中」です。
昔何度か未遂に終わったときのような衝動的なものではなく、
失敗しないよう、計画的に行うつもりです。
そのため、誰にも言わずに、発見されにくいよう
きちんと準備を進めなければいけないと考えています。

どうして死ぬのかは、もはやよくわかりません。
これといった理由はないのです。
仕事も始めて1年が経過し、契約社員ではありますが成績も上がっています。
周囲ともそれなりにうまくやれていますし、問題は感じておりません。
今の恋人ともとてもうまくいっております。本当に素敵な人です。
友達と呼べる人は特にいませんが、趣味における仲間は数名います。
現在は母と二人暮らしです。

考えてみれば、初めて自傷行為を行ったのは中学生の頃でした。
抜毛とごく浅いリストカット程度です。数ミリ程度の禿は残っています。
地元の進学校から地元の大学へ進学し、 無名の地方大ではありますが、成績は比較的良かったほうだと思います。
経済学の面白さに夢中になり、勉強をして、その流れで証券会社に興味を持ち、都内で就職をしました。

リテール営業に従事し、初年度は社内で表彰されました。
2年目からは残業が月に150時間前後となり、徐々に体調が悪化しました。
2年目の8月に夏休みをとると、突然起きられなくなり、 中程度のうつ病と診断され休職となりました。それまでの数か月も身体症状がありました。 具体的には耳鳴り、動機、偏頭痛、胸痛などです。度々記憶が飛んでいることを考えると解離もあったように思います。

起き上がれなくなってから約1か月は、毎日ほぼ寝て過ごしていました。
その後は徐々に起きる時間が長くなり、 徐々に復職に備えようと、ウォーキング程度ですが、運動を始めました。
その頃の私は、家族によるとハイテンションだったそうです。
後になって医師に話すと、軽躁状態だろうということでした。
ルボックスの副作用か、病気の症状かは不明のようです。
当時の投薬はルボックス、スルピリド、リーゼだったと思います。

その後、再びうつ状態となり、不眠になりました。
これまでの処方に加えてマイスリー、セロクエル、デパケンRが処方され、ルボックスはトレドミンに変更されました。

なかなか改善しないままに、休職の期限1年6か月となり、 未払いの残業代のうち、時効になっていない2か月分を会社に請求したうえで退職しました。

その後は精神科医である恋人の住む地方へ引越し、同棲をはじめました。
その間の記憶はあまりありません。
その原因は、彼が死んだことにあると思っています。
私がマイスリーを飲んで寝ている間に、彼は玄関で首を吊って死んでいました。
彼に名前を呼ばれて目が覚めたら、玄関にぶら下がっていました。
その後はよく覚えていませんが、救急車に一緒に乗り、 一度マンションに戻って現場検証に立ち会ったと思います。

それから数日して、3.11が起こりました。
北関東の実家に戻ると、地元ではそこまで酷い被害はないもの、そこらじゅうに崩れた塀であったり、散らかった状態でした。
当時の処方は、少しづつ何度か変わった結果ですが、トレドミン、リーマス、レボトミン、マイスリー、デパスでした。

その後不眠が悪化したため、レボトミンが150mgまで増えました。
フェノバールが検討されましたが、バルビツール酸系の薬は私が拒否したため、 副作用は強いものの、レボトミンの増量となりました。
依存的な性格を自覚していた私は、薬に負けるだろうと当時は考えたからです。
周囲にフェノバールやラボナで依存や中毒になった人がいたことも影響しています。

その後は何度か自殺未遂がありました。
すぐに発見されてしまい、周囲に迷惑をかけてしまったことを反省しています。

徐々に回復して、1年後には運動を始めました。
運動は苦手なため、簡単なヨガやストレッチ、ウォーキングです。
セロクエルを飲み始めたころから20kg以上増えた体重も、ほぼ戻りました。
太る前が40kg未満(身長151cm)なので、さすがに完全にもとには戻っていません。
余談ですが、最近また少し太ってしまいました。
深夜にお菓子を食べてしまうのがやめられません。
みっともないし不健康なのでやめたいのですが、自分の意志の弱さに嫌気がさします。

回復とともに、レボトミンの量が減り、 副作用と思われた複視や便秘、尿閉などもよくなりました。
現在は5mgのレボトミンと、トレドミン、リーマス。それにラミクタールと加味逍遥散という漢方薬が加わっています。ラミクタールが追加された経緯としては、一時期イライラが酷かったためです。
実行はしないまでも、身近なものに対する破壊衝動もありました。
今は落ち着いています。

その後、現在の恋人と知り合い、しばらくすると父ががんになり、 父の入院とほぼ同時期に派遣での仕事が決まりました。
父は発見から1年も絶たずに亡くなりました。その後、私はその派遣先と直接契約を結び、現在に至ります。

今は、何も不満はありません。うまくいっています。
だからこそ、死ぬのであれば用意周到に行って、二度と失敗したくないのです。

うつ状態で死にたいのではありません。
少なくとも、趣味は楽しめています。
仕事も人間関係も恋愛もうまくいっているし、仕事で成績が良ければ嬉しいと感じます。
美味しいものを食べたり、美しいものを見聞きすると満足できます。
まだ、やりたいこともあります。

それでも、はやく死のうと思います。
貯金はある程度あるため、じっくり考えて計画を練ろうと思います。

知人に話せば、失敗の可能性が高くなるため、ここでお話しさせていただきました。

 

林: 死ぬことはお勧めできません。生きてください。

(2016.5.5.)

05. 5月 2016 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 自殺