【2837】教室のなかの話し声が全部悪口に聞こえます
Q: 私は高2の女子です。黒人と日本人のハーフで、そのことをからかわれることが多く、人と接するのが苦手です。誰かと話すときは、どもってしまいます。上手く受け答えが出来ないので、何か頼まれた時には、「はい」としか言えず、困ることが多いです。誰とも接したくないので、休み時間には読書をしています。そうしていると、教室のなかの話し声が、全部悪口に聞こえます。誰かと話しているときも、後ろから陰口が聞こえてくるような気がします。外を歩いているときにも聞こえてきます。この状態が、中学校に上がった頃から続いています。今まではそれでも何とかやってきましたが、高校を卒業したら、すぐに就職しないといけないので、何とか治したいです。母に相談しても、「誰にでもあることだよ」としか言ってくれません。精神科に行きたいと行っても、「大丈夫だから」としか言ってくれません。私は精神科に行くべきでしょうか。行くべきだったら、母をどう説得したらいいか教えてください。
林: 精神科を受診したほうがいいと思います。お母様を説得するのはなかなか難しそうですので、まずは学校の保健室の先生に相談するという方が現実的かもしれません。
この【2837】のように、未成年の本人が精神科受診の必要性を感じていて、客観的にみても受診すべきであり、しかし親が精神科受診に賛成しないというケースはしばしばあります。そして未治療のまま病状が悪化していくという帰結になることもしばしばあります。
今すぐこうした状況を解消するというのは困難でしょう。
こうしたケースを少しでも減らすためには、精神科の病気についての正しい知識を広めていくことが第一だというのが、良くも悪くも事実は事実として伝えるという精神科Q&Aの根底にある考え方です。
(2014.12.5.)