【4779】うつ病と自称する後輩への疑惑

Q: 私は30代の男性です。同じ趣味の集まりに参加している後輩(20代後半男性)についての質問です。
当人は数年前にうつの症状が出たと自称しています(そのような診断を受けたのか、気分の話なのかは不明です)。そして、それは現在も続いているのだそうです。
現在の治療状況も不明なのですが、少なくとも薬を飲んでいるところを見たことはありません(ただし、趣味の集まりはほとんど週末の昼間に行っているので、その時間帯においてに限定した話です)
彼はしばしば「気分が優れない」「起きられない」という理由で集まりを遅刻・欠席することがあるのですが、当人のSNSアカウントを見る限りは明け方まで夜更かしをしている(アカウントの記載内容を信用する限り、眠れないというよりもTVを観る、ゲームをするなどが理由のようです)ことが多く、それが主な原因のように見受けられます。
かと思えば、集まりに出た際はその場を仕切ることに熱心になり、また自らの知識をひけらかす場面や、自らの洞察力を主張する場面が目につきます。そして趣味活動の延長として、これを生業にしたいというようなことをしばしば口にしています。
ただ彼は、かつて複数回就職を試み、同じようにつらくなったという理由で長続きはしなかったという経緯があります。したがって、そのような考え方は単なる逃避なのではないかという疑いも頭に浮かびます。

推定できる情報が少ないとは思いますが、彼は実際にうつ病であると考えるべきでしょうか? あるいは、擬態うつ病と考えるべきなのでしょうか? または、それ以外に蓋然性の高い事象が考えられるのでしょうか?

 

林: この後輩の方はうつ病ではないと思います。擬態うつ病でしょう。擬態うつ病とは、「うつ病ではないのにうつ病とされているものの総称」ですので、「それ以外に蓋然性の高い事象が考えられるのでしょうか」というご質問は無意味です。つまり、仮に他の病気であったとしても、うつ病でないのにうつ病と自称している以上は、定義上、擬態うつ病ということになるからです。

擬態うつ病が「うつ病ではないのにうつ病とされているものの総称」である以上、その中には雑多なものが含まれますが、この【4779】の後輩の方は、質問者が推定されている通り、「単なる逃避」である可能性が高いと思います。

(2024.1.5.)

05. 1月 2024 by Hayashi
カテゴリー: うつ病, 擬態うつ病, 精神科Q&A