【4622】悪い女に騙されて大金を貢いだ。弁護士に相談したが相手にされなかった。

Q: 65歳男性です。大学卒業後、編集者として出版社に長年勤務し、6年前に60歳で定年退職いたしました。現在は年金生活者です。障害者手帳3級を持っております
質問は2つです。
(1)  精神科医は  患者が  快癒したーー寛解した  という 診断書を 認めることは ありうるか?
(2)  精神疾患に理解の深い弁護士、つまり精神疾患を抱える患者の味方をしてくれる弁護士に、もしお心当たりがございましたら ご紹介いただけないでしょうか?ーーーー林先生は 如何なる医療機関も推薦や紹介はしないというポリシーを堅持なさっておられることは承知いたしております。それでもこのお願いをする理由をお書きしますのでどうかお読みください。

私は出版社勤務中に、業務のストレスで? 近くのクリニックで睡眠導入剤を処方してもらい その後、精神安定剤を処方してもらっておりましたが、あるときに精神科病院に入院、あとは 入退院・通院を繰り返し、現在はクリニックに通院中です。

病名はおそらく双極性障害の2型です。「おそらく」という理由は、これまで主治医が頻繁に変更され、発達障害という診断書もいただいたことがあるからです。双極性障害の2型というのは入院・通院を通して私を最ももっとも長く診たドクターから伺った病名です。現在の主治医に病名を尋ねるもハッキリした回答はありません

ここ3年、薬は一切処方されていません。理由は、お恥ずかしい話ですが、私は処方薬を正しく服薬することが出来ないのです。時間もデタラメ、分量も守れず、飲み過ぎることがしばしばあり、あるときドクタから 危険なのでもう処方出来ないと叱責され引導を渡されたからです。
現在の主治医にもその間の事情をありのままお話しし月に一度くらいの頻度でカウンセリングに通う程度です。

ここから先が デリケートな 推量混じりのハナシになりますが 私は現在治ったという自覚を持っています。精神疾患者が 治ったと言い募れば募るほど 信憑性は 薄れるでしょうが・・・。

理由は、一切クスリは飲んでいないが眠れるし精神状態は比較的平らかであると感じるからです。要するに仕事のストレスと、やや偏った性格ゆえ調子を崩し、クスリを必要とした。退職したら病の原因が消滅したので少しずつ普通に戻った。そういうことだと 感じております

ここで 質問に 戻ります

質問1  快癒ーー寛解との診断書ーーいわばーお墨付きが欲しいーーーこれは 贅沢な欲である意味どうでもいいことです。 差し当たり 収入はあるのでーー標準的サラリーマンの収入くらいーーそれで良いのですがーー子どももおらずローンと名のつくものもありません。昔の 同僚、知人、誰からも相手にされないーー電話しても居留守を使われ年賀状もメールも返ってこない。だから孤独ということです。医師の診断書があればそれを提示して普通に昔のように 付き合いたい。それだけです。

質問2   こちらは切実です。精神科病院に入院中、別の入院患者の綺麗な独身女性に、私は馬鹿なので、熱を上げ、およそ3000万円ほど貢ぎ入籍するに至ったーー現在も家内ですーーしかし 同居したことはなし、彼女は現在はいどころも知れずです。

要するによくある話しで、悪い女に、バカな男ーー私のことですーーが引っかかって、さんざん貢いだということです。

私の希望は、腕の立つ弁護士を用いて、私は精神科病院入院中に正常な判断力を失していた、 だから酌量の余地があるーー普通は お金は戻ってこないでしょうがーー 家内への生活費 銀行送金した分ーー通帳に記載があり証明可能ーーその分 おそらく2000万円ほど、取り返せないか? ということです  離婚は 紙切れ一枚のことゆえ どうでもいいと考えています

要は悪い女に騙されて大金を貢いだーーこの手の話は世に満ち溢れています。騙された方が 馬鹿なので、普通はお金が戻ってくるはずがありません。それも重々承知しております。

私がイメージしているのは、精神疾患の犠牲者に理解があり、味方となってくださる弁護士です。
精神疾患で入院中のため正常な判断が下せなかったーーそこを論述してくださる弁護士さんを 求めております。家内に銀行送金した分は客観的証拠となろうかと存じます。その分だけでも 取り戻せないかと。

実は知り合いの弁護士さん二人に相談してみたのですが、私が精神科病院に入院したと聞いただけでもう相手にされませんでした

ご紹介は先生のポリシーに反するものということは重々承知しております。ただせめて、なんらかのヒントだけでもいただけますれば嬉しく思います。なにとぞよろしくお願い申し上げます。

 

林:
(2)  精神疾患に理解の深い弁護士、つまり精神疾患を抱える患者の味方をしてくれる弁護士に、もしお心当たりがございましたら ご紹介いただけないでしょうか?

ご紹介することはできません。精神科Q&Aではそのようなことは一切いたしません。
ご紹介することはできませんが、関連することとして2点お伝えいたします。
1、「精神疾患を抱える患者の味方をしてくれる弁護士」は多数いらっしゃいます。特に、刑事事件を扱っておられる弁護士は、精神障害者に接する機会が多く、大部分の場合に精神障害者に味方する立場の仕事をされていますので、この【4622】の質問者のご要望に一致する可能性が高いと言えます。
2、この【4622】の質問者は、「精神疾患を抱える患者の味方をしてくれる弁護士」として、非現実的な理想を抱いておられることが感じられます(質問文からその部分は諸理由により削除してありますが、質問者ご自身は削除部分をご確認されればこの指摘に思い当たると思います)。そのような姿勢ですと、どんな弁護士に対しても失望されることになりかねませんので、現実を直視することをお勧めします。

(1)  精神科医は  患者が  快癒したーー寛解した  という 診断書を 認めることは ありうるか?

もちろんあります。但し、この【4622】が「快癒したーー寛解した」と言えるかどうかは不明です。そもそも入退院を繰り返していた経緯や症状が不明ですので判断は不可能です。また、仮に「快癒したーー寛解した  という 診断書」が得られたとして、その診断書が質問者が期待する効力を発揮するかどうかは不明です。

(2023.1.5.)

その後の経過 (2023.5.5.)

05. 1月 2023 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 精神鑑定