家族
家族カウンセリングルーム
「うつ病は励ましてはいけない」とよく言われます。だからといって、ただ見守るしかないということはありません。うつ病を治すために家族ができることはたくさんあります。
まず病気であることを理解する
病気であることが納得できないと、ただほうっておいたり、性格のせいだと言って叱ったり、強く励まして元気づけようとするなど、してはならないことをしてしまうことになります。肝臓病や心臓病と同じように、うつ病は病気です。ふつうの病人に対するふつうの態度が、うつ病に対する正しい態度です。
休息を取らせる
たとえば肝臓が痛んだ時は肝臓を休ませることが回復への第一歩です。うつ病は脳に原因があるのですから、脳を休ませることが必要です。頑張らずに休息を取ることが第一です。
医者の診察を受けるようすすめる
しかし残念ながら休息だけではうつ病が治ることはなかなかありません。
病気であれば医者にかかるのがまったく自然のことです。うつ病は、きちんと治療すれば、大部分が2-3週間で効果が見えてきます。
治療すれば治ると励ます
うつ病は励ましてはいけないとよく言われます。ではどうしたらいいのかとご家族が途方に暮れることはよくあります。おすすめしたいのはきちんと治療を受ければ治る、という形の励ましです。励ましてはいけないというのは、追い詰めるようなことになってはいけないということです。いわゆる「叱咤激励 (しったげきれい)」はしてはいけませんが、治療を受けることをうながす励ましは大いにするべきです。
重大な決定をさせない
うつ病の人は自信を失っており、辞職や転職を望むことがよくあります。家族も、うつ病は仕事のストレスが原因であると考えて、転職すればよくなると思ったりするものです。
これは誤りです。
うつ病の時はなかなか正しい判断ができにくいものです。決めなければならないことはできる限り先にのばし、うつ病が治ってから判断することです。転職などの重大な決定をすると、あとで後悔することがままあります。また、うつ病はストレスの原因を断っただけではまず治りません。
根気を持つ
たとえうつ病が病気であると説明されても、実際に治療で回復することをみるまでは、なかなか心から納得できないでしょう。
本人はもっと納得できないものです。治るという希望を持てないこともうつ病の症状なのです。
早く治療を受けた方がいいことはもちろんですが、たとえ遅くなっても遅すぎるということはありません。治療のすすめに耳を貸そうとしないからと言ってすぐあきらめず、根気を持ちましょう。
ほかの人の力も積極的に借りる
自分ひとりだけでできることは限りがあります。本人が信頼している人がいれば、その人からアドバイスしてもらうことでうまくいく場合もあります。
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