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躁うつ病のご家族へのアドバイスです:


 病気について正しい知識を持つ

正しい知識が必要なのはどんな病気でも同じですが、躁うつ病で特に重要なことは、
(1) 躁状態と、うつ状態を繰り返す病気であること
(2) 本人に自分が病気だという認識があるかどうかは、時期によって違うこと
(3) 有効な治療薬があり、予防も可能であること
などです。さらに、これらの前提として、
(4) 本当に躁うつ病という診断が正しいか
ということも確認する必要があります。単に気分が変わりやすい人のことを躁うつ病と言ったり、躁うつの傾向があると言ったりすることがありますが、これは躁うつ病とは何の関係もありません。

 どの段階にあるかを見極め、それに適した対応をする

まず、病相期 (躁状態またはうつ状態)にあるのか、寛解期 (躁状態でもうつ状態でもない、まったく正常な時期)にあるのかによって対応はかなり違ってきます。


病相期
 この時期にはとにかく薬物療法が必要です。他の情報に惑わされてはいけません。薬物療法を行わなければ、症状はどんどん悪化する可能性があります。
 もっとも、トップページにも書いた通り、治療しなくてもいつかは自然におさまるというのも躁うつ病の特徴ですので、軽ければそれを待つというのもひとつの方法ではあります。しかし、悪化した場合には薬を拒否する傾向が出てくることも考えられますので、やはり早目に薬物療法を始めるべきでしょう。

寛解期
 再発の予防が焦点です。服薬と生活の注意によって再発予防はかなりの確率で可能になります。そのためには本人の自覚が重要です。躁うつ病では、いったん良くなれば、自分が病気だったという自覚が出るのが普通です。ただそれをどの程度重大なことと考えるかは人によっても時期によってもまちまちです。
 躁状態やうつ状態を一回程度経験しただけの時期には、なかなか予防のために薬を飲み続けようという気にはなれないものです。医学的にも、一回だけの病相があっただけで、はたして予防的服薬を勧めるべきかどうかは難しいところです。したがってこの段階では、ご家族が本人の精神状態に気を配り、躁またはうつの徴候がもしまた認められたら、早目に服薬を再開することが大切です。
 逆に、一回だけの病相を重要視しすぎる、というか悲観的になってしまうこともあります。この場合には、躁うつ病という病気が、繰り返し得るが適切な治療で予防可能であることなどをご家族からもよくお話になることが必要でしょう。なお、悲観的になっているのがうつ病相のこともありますので、主治医への報告・相談も大切です。
 本人が病気について適切な自覚をお持ちになった場合には、再発防止のための本人の努力に協力されることです。何回か再発するケースでは、似たようなことがきっかけになったり再発の前兆だったりすることが多いので(たとえば睡眠不足が続くと再発しやすいとか、冬に再発しやすいなど)、本人だけでなくご家族の客観的な観察によりその後の再発を未然に防止できる率が高くなります。


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