精神科Q&A
【0465】抗うつ薬を一回抜いただけで、てきめんに具合が悪くなるのですが
Q: 37歳、男性です。5年前から、うつ病で心療内科に通い続けています。薬を飲んで良くはなるのですが、職場の異動を機にこれまで二回、短期間では有りましたが休職をしました。それ以降、会社の配慮もあり無理のない一定量の仕事しかしていないので、状態は安定しています。しかし、薬を飲み忘れると、(特に夜で、それが無意識であっても)如実に具合が悪くなり、慌てて薬を飲むと落ち着きます。抗うつ剤は即効性がないと聞いてるのですが、そうは思えません。だから状態が良くても薬の量を加減することができません。一体どういうことでしょうか、このままずっと薬を飲みつづけなければいけないのでしょうか、教えて頂ければ幸いです。尚、夜の薬は、アンプリット錠25mg2錠、コンスタン0.4mg錠1錠、レキソタン細粒1%0.2g、アモキサン細粒10%0.2gです。
林: 抗うつ薬ではなく、抗不安薬を抜いたことによる症状だと思います。
あなたのお飲みになっている薬のうち、
アンプリット、アモキサンは抗うつ薬
コンスタン、レキソタンは抗不安薬です。
あなたのおっしゃるとおり、抗うつ薬には即効性はありません。しかし抗不安薬には即効性があります。抗うつ薬を一回抜いただけで何か症状が出ることは普通は考えられませんが、抗不安薬ではそういうことはあります。ですから、処方内容から判断して、飲み忘れたときにあなたのような症状が出ても不思議はありません。
ただ問題は、この症状が病気の症状ではなく、抗不安薬の離脱症状の可能性もあるということです。飲み忘れたときの症状が「具合が悪くなった」としか書かれていませんので、判断しかねますが、あなたは長年薬を飲んでおられることもあるので、離脱症状かもしれません。これについては主治医の先生にお聞きください。また、離脱症状については【0417】もお読みください。