精神科Q&A
【0023】私の薬に副作用の心配はありませんか
もう少し解説します・・
薬を飲むからには副作用が心配になるという気持ちはよくわかります。それにしても副作用についての質問の多さには驚かされます。もちろん、具体的な症状について、それが副作用かどうかという質問がたくさんあるのは当然です。私が驚くのは、ただ漠然と「この薬に副作用の心配はありませんか」という類の質問が多いことです。薬の価値というものはプラスとマイナスのバランスだ、とたとえ頭ではわかっていても、実際に自分が飲むことになるとやはり理屈ぬきで心配になるということなのでしょうね。処方をする医者の側が、そういう患者さんの心理をよく理解する必要があることを今さらながらに感じます。
ところで、精神科の薬は特別だから、特に副作用の心配があると思っている方もいらっしゃるようです。これは全くの誤解で、特別なところはありません。認可されるプロセスも他の薬と全く同じです。
時々信じられないような偏見を持っている人がいて、「精神科の薬はぼけにつながる」と思っていたり、人からそういうことを言われて心配していたりする人がいます。ぼけにつながるなどということはありません。大体、ただでさえ認可に慎重すぎるといわれる日本の厚生労働省が、そんな薬を認可するはずがありません。