精神科Q&A
【1859】統合失調症と思われる隣人の昼夜を問わない大声に近所中が迷惑しているが、警察も役所も人権を持ち出して何もしてくれない
Q: 統合失調症と思われる隣人(50代男性)の件でご相談します。
この人は、昼夜を問わず家の外で大声で数時間おきに30分〜1時間、長い時は2時間近く一人でわけの分からないことを延々としゃべり続け、近隣の住民は夜中に何度も起こされ大変迷惑しています。
そこで、数年前に警察へ連絡し、精神保健福祉法第24条で対応していただくようお願いしたのですが、当人が一人暮らしで身寄りがなくまた本人に治療の意思がないので、警察では対応出来ないとの回答でした。(ただ、「夜中に大声を出した時は注意をしに行く」と言われたのですが、警察に来てもらってもバイクの音でさっさと家の中へ入ってしまい、警察が帰ればまた出てきて大声をだすので何の解決にもなりません)
更にその時に隣人の目が不自由であるということが分かり、生活保護の対象となったため生活の保障もされ、日長一日気が向いた時に寝て、起きれば家の外で大声でしゃべるという生活をここ数年続けています。(大抵昼間は寝ています)
生活が保障され体力があり余っているのか以前よりも声が大きくなりました。
また最近は、大声が絶叫に変わり興奮して持っている杖で地面や壁を叩くことも増え、鬼気迫るものがあるのですが、目が不自由なので何も出来ないと思ってか市役所も本人に注意を促す程度で具体的なことは何もしてくれません。
以上のような状況ですが、このまま治療をしない場合、この先どうなるのでしょうか?
また、隣人に治療を受けさせる事は本当に不可能なのでしょうか?
警察も市役所もすぐに個人情報の保護や障害者の人権を持ち出しますが、連日睡眠を妨げられている近隣住民の人権はどうなるのでしょうか? 私たちはこのまま黙って泣き寝入りするしかないのでしょうか。
近隣はお年寄りが多く精神的にも、肉体的にも限界が近づいています。
林: ご指摘のとおり、この隣人の方は統合失調症であると思われます。
このまま治療をしない場合、この先どうなるのでしょうか?
悪化するでしょう。
また、隣人に治療を受けさせる事は本当に不可能なのでしょうか?
そんなことはありません。
数年前に警察へ連絡し、精神保健福祉法第24条で対応していただくようお願いしたのですが、
あなたのこの行動は適切です。しかし
当人が一人暮らしで身寄りがなくまた本人に治療の意思がないので、警察では対応出来ないとの回答でした。
この回答は、その警察官にやる気がなかったということを示しています。「一人暮らし」「本人に治療の意思がない」という理由で対応出来ないのであれば、24条の意味がありません。
すると次の手段としては、
・ あらためて強く警察にお願いする
・ 精神保健福祉法23条の通報を行なう
のいずれかということになるでしょう。
(2010.10.5.)