精神科Q&A

【1790】統合失調症の姉が、15年飲み続けていた薬をやめたら、とても怒りっぽくなりました


Q: 40歳の姉のことなのですが、15年前に幻聴、幻覚が見えるということで洗剤を飲み自殺未遂をおこしました。その後、精神分裂症 (統合失調症) だと判断され入院しましたが、薬の服用の指示を受け退院できました。現在まで、薬を欠かすことなく飲んでいましたので順調にきておりましたが、最近になり「薬代がもったいない」といい、言うこともきかず半分に勝手にしてしまいました。そのためか、すぐに怒るようになり、薬を必ず飲むように言っても言うことをききません。このような状況なのですが、無理やりでも再入院させるべきでしょうか?このまま薬を飲む量を減らしてしまっては必ず悪化しそうで心配です。教えていただけないものでしょうか?


林: 統合失調症の方の多くは、適切に薬を飲んでいれば安定した状態を保つことができますが、薬を飲むのを中止すればまた悪化するのが常です。その場合、幻聴や妄想が再燃するのがごく一般的なのはもちろんですが、それと同時か、あるいはその前に、怒りっぽくなるなどの感情の変化が見られることもよくあります。【1791】も同様の例です。この【1790】のケースでも、

すぐに怒るようになり、

が、悪化の徴候であることは確実といえるでしょう。したがって、

このまま薬を飲む量を減らしてしまっては必ず悪化しそうで心配です。

その心配は間違いなく的中するでしょう。
そして、それを食い止めるのは、服薬を再開する以外にありません。

無理やりでも再入院させるべきでしょうか?

それも一つの手段です。
具体的にどうするかはご自身で決断してください。繰り返しますが、服薬を再開する以外に方法はないことにご留意ください。



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