精神科Q&A

【1627】病院をかえてから、躁うつ病は回復に向かっています(【1426】のその後)


Q【1426】躁うつ病に薬は必要ないと主治医にいわれたの質問後、しばらくは毎月5日の更新をチェックしていたのですが、質問が取り上げられる前にほぼ寝たきりのうつになってしまっていました。その後、ネットを見られる状態になっても、過去 Q&Aまでチェックしていなくて、回答いただいていたのに気づいていませんでした。 病状が安定していなかったためもあります。 ただ、その間に、保健所の精神科医の医療相談にでむいたり、セカンドオピニオンにいったりしましたが、どの精神科医も主治医のやり方を否定しなかったため、混乱し、再びこちらのホームページを読んでみようと思い立って、自分の質問に回答をいただいているのをみつけました。 はっきりと転院をすすめられて、それまでの迷いが消えました。ありがとうございます。 ただ、いざ転院するといっても、沢山ある医療機関の中から探すのは一苦労でした。 主治医のことをネットでしらべたら、別の、ある疾患では著名であることがわかりました。では、どの精神科医が躁うつ病の治療にくわしいのか、というのはよくわかりません。 精神科医であれば、どの疾患も同様に詳しいのだと思ってしまっていました。 けれど、身体的な病気だと、あの手術はあの先生が権威だ、とか、そういうのはよく見聞きします。そういうことなのだろうと、あきらめにも似た気持ちになりました。ただ、精神科医の場合、情報が少なすぎると実感しました。 林先生の躁うつ病 患者・家族を支えた実例集に、「よい医者とは、治す医者です」とありましたが、そういう精神科医に出会えるまで、躁状態で色々なものを失うのは、辛いです。 転院してからそれほど日がたっていませんが、いい方向に向いてるようには思います。 他の方のように、病状についての経過報告ではないのが申し訳ないのですが、躊躇し、勇気がなかった私の背中をおしてくださったのは林先生ですので、お礼をと思ってメールしました。 


林: 【1426】の回答の通り、あなたのこれまでの主治医には、躁うつ病の治療をす
る能力はありません転院されてよかったと思います。今後、あなたの病状は回復に向かうと思います。またいつか経過をご報告いただければ嬉しく思います。

ただ、その間に、保健所の精神科医の医療相談にでむいたり、セカンドオピニオンにいったりしましたが、どの精神科医も主治医のやり方を否定しなかったため、混乱し、

昨今ではセカンドオピニオン外来やそれに類するものが多くなり、それはそれで患者さんにとってプラスになる面もあるのですが、多くの場合、それまでの主治医の方針の批判はしないというのがルールになっています。それはそれで一理も二理もあるのですが、この【1627】の経過から明らかな通り、現にそれまでの主治医の方針に問題がある場合にもそれが明確には指摘されないので、事実上は役に立たないというのもよくあることです。「セカンドオピニオン」は、ここ数年で急速に一般的になってきましたが、多くの問題をはらんでいるというのが現状です。特に精神科では問題が多すぎて、機能していないというべきだと思います。多くの大学病院のセカンドオピニオン外来で、精神科は受け付けていないという事実もそれを反映しています。


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