精神科Q&A
【1319】妻が些細なことでキレます
Q:
私は28歳男性です。結婚して3年になる妻(28歳)のことでメールさせていただきました。妻は専業主婦です。子供が一人、2歳半です。
妻とであったのは7年前です。それから4年間は順調だったのですが、結婚の少し前に私がほかの女性とお酒を飲むなどしていたことが妻にわかってしまいました。そのときに大喧嘩して二人とも納得して結婚したつもりだったのですが、そのとき以来、妻の行動が徐々におかしくなってきました。
始まりは毎日必ず私に隠れて携帯電話のチェックをするようになりました。そして通話先が妻の納得のいかないものであれば、自分の携帯から相手に連絡を入れるようになりました。仕事上の取引相手だったり、お客様だったりしています。
それに気づいた私が大きな声で怒ると、ガラスのコップやナイフが飛んできました。そんなことは初めてでした。
それからは仕事をしているときであっても、一日に何度も電話がくるようになりました。
仕事の接待等で飲みにでかけると、1時間に1度以上は連絡が来ます。そして帰宅するなり、「どこで・誰と・何人で・どんなお店」と聞かれます。必ず聞かれるので1週間も前から事前に伝えておきますがそれでも必ず聞かれます。突然の仕事で帰りが遅くなったり、飲みに行くと、激高し、泣き叫び、物が飛ぶようになりました。仕事中にこちらから連絡をこまめに入れないと怒ります。「何やってんのよ」と言われます。また、妻からの電話にでないと1分に10回以上電話が来ます。「今忙しいから」と伝えても理解はしてくれません。
妻と出かけているときに女性とすれ違ったときのことです。全くの他人なんですが私が無意識で見たのだと思います。そのときは「誰・知り合い・何の関係」から始まり、何の関係もないし他人だと伝えても納得せず泣き叫び、激高します。
家でもテレビなど見ていると、芸能人を見て、「この人のこと好きなんでしょ」と言い出します。
そんなことがあり、いい加減にしてくれといったときのことです。少し頭を冷やそうと外にでて車に乗ると、ボンネットの上までのってきて、「どこにいくつもりなの」と言い、泣き叫びます。
一昨日は、3週間夜の営みが無いことを理由に、「どっかで処理してんだろ」といわれました。そして昨日のことです。仕事で飲みに行ったのですが、携帯電話の充電が途中でなくなってしまい、慌てて家に帰りました。10時頃だったと思いますが、家に帰るなり、早速激高し、泣き叫んでいたとき、子供が起きてしまったので、泣くなら違う部屋へいけといっても聞きません。それを見て子供も大泣きです。仕方なく手を引っ張り違う部屋へ連れて行こうとすると暴力だとか言い出し、さらに大きな声で叫びます。(仕事中に電話してきて電話先で激高しているときなど子供が泣いていると子供に対し「うるさい・だまれ」など言っているのを聞くと不安になります。)昨日はその後、子供を寝かしつけた後、妻のいる部屋へいくと、今度は逆に、私を見るなり、部屋の隅っこに行き、こわいからこないでと言います。少し落ち着くのを待って、充電がなくなったことをあやまった後、つい口に出して「病院行かないか?」といってしまいました。妻は「私は病気なんかじゃない」といってまた激高してしまいました。
毎日のようにこういうことが続いていたので私も最初は嫌気が差していたのですが、最近になって、妻は病気なのではないかと思うようになっていました。そして昨日ついに病院を薦めてしまいました。
周りの友人たちからはストーカーみたいだなといわれます。ある種のストーカーなのでしょうか?やはりこういった行動は何かの病気の可能性があるのでしょうか?それとも私が考えすぎなのでしょうか?精神科Q&Aを読んでいたら境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)に当てはまるような気がしました。特に【0807】の方とも似ていますので。
こうした病気を改善する為には相手の両親や自分の家族に伝えて協力をお願いしたほうがいいのでしょうか?普段の生活で私が気をつけなくてはいけないことなどありますでしょうか?どう接したらいいのでしょうか?子供もおりますし、離婚は考えておりません。突然豹変して「キレル」時はどう接したらいいのでしょうか?今のままでは私がだめになりそうです…。
林: 携帯電話のチェックから始まる奥様の行動は、病的な嫉妬で、嫉妬妄想のレベルであるといえます。一方、その他の行動からは、質問者のご指摘の通り境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)も疑われます。
いずれも考えられるが、このメールの情報からはどちらとも判断できません。嫉妬の強さ等、他の情報が必要です。ご質問の項目(気をつけなくてはいけないことなど)は、診断によって変わってきますので、今の段階では回答不能です。精神科を受診されたほうがいいでしょう。
境界性パーソナリティ障害にもお書きしたように、本などで病気の知識を得るのはとてもいいことですが、その知識に基づいて診断までご自分で決定してしまうことは逆にマイナスになりかねません。まずは医師の診断を受けてください。