精神科Q&A

 【1286】アルコール依存症を自認する私はどこを受診すべきか


Q: 40代の女性です。20年ほど前に離婚、一人息子と暮らしていました。 
息子が県外の大学に入学、その後やはり県外で就職しまして現在は一人暮らしです。 
元々ビールを晩酌程度に飲んでいましたが、今思うと息子がいなくなった頃から(5年前) 酒量が増えていきました。ビール大瓶3本位は毎日です。恥ずかしいですね。 
それでもこちらのサイトで、アルコール依存についての質問、答えを見て本当に恥ずかしながら やっと病院にいく決心をしました。 
いろいろな精神科のHPを検索していますが田舎ですので、沢山はありません。 
アルコール依存をしっかり書いてある所は外来があるのは平日のみで、(結構大きい病院です)、仕事に支障なく通える所は、アルコール依存について全く触れていません。 
やはり依存症の専門とかあるのでしょうか?はっきりアルコール依存症を診療科目として書いていない所は専門外とかになるのでしょうか? 
私も気楽に相談できる話というわけではないのでとても不安です。 
勇気を出して最初に相談した医師が全く専門外であったら・・・と。 

どうぞよろしくお願いします。 


林: アルコール依存症からの回復のためには、自分がアルコール依存症であることを認めることが第一歩です。この第一歩になかなか到達しない方が非常に多いのですが、あなたの場合はすでに到達しておられますので、回復に向けて順調にすべり出しているといえるでしょう。
しかし、どの病院を受診すべきかは、ご心配のとおり、重要な問題です。
せっかく受診したのに空振りに終わったという【0418】のような例もあります。
そういう失敗を避けるためには、【0418】にもお書きした通り、まず保健所に行き、どの病院を受診すべきか相談されたほうがいいと思います。
アルコール依存症は、患者数も多く、問題の広がりも大きく、とても重要な病気ですから、精神科であればどこでも治療できるのが本当ですが、今の日本では必ずしもすべての精神科でアルコール依存症の治療を十分にしているとはいえないのが現状です。
そしてどの精神科でどのような治療をしているかは、受診してみるまでわかりにくいのも現状ですので、地域の医療の実態を把握している保健所にまず相談されるのが第一であるといえます。


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