精神科Q&A

【1029】 パニック障害だと思うのですが、自然に治っていくのを待つというのは良いとは言えないのでしょうか


Q: 私は24歳の男性です。2年くらい前に電車に乗っているとき、何もないのに恐怖感、不安感といった感覚に襲われ2,3ヶ月は電車に乗ることが恐怖になっていました。しかしだんだんと慣れて(?)きたせいか、不安はあるんですけど電車に乗ってそういった症状が起こることがなくなっていました。
しかし最近またそういった症状が出掛かったこともありまた不安を感じるようになりました。今度は電車だけでなく、なにか自分が逃げられない状況のとき、例えば、バイトでレジに入りっぱなしになるときなどにも症状が出掛かるようになりました。この前テレビでそういった症状が出る人が出演していました。その人はだだっ広い平原などを見るとそういった恐怖がやってくるようでした。またその人は一人で外出するのも困難なほどの症状なようでした。自分にはそういう平原などを見て恐怖に襲われることはないのですが、そういう人もいるんだなと思い、もしかしたら自分も電車のなかだけでなくそういった所でも症状が出てしまうのではないかと言うことにも微かに不安を覚えるようにもなりました。パニック障害だと思うのですが、場所によるものとよらないもののどちらの障害なのでしょうか?またなにか抵抗が自分の中にあって現在医者にはかかっていないのですが、自然に治っていくのを待つというのは良いとは言えないのでしょうか?


林: この問いに対する回答は【0965】とほとんど同じです。つまり、軽いパニック障害ですが、必ずしも治療を受ける必要はないということです。こころの病の中には、軽い段階でも必ず治療を受けるべきものもありますが、パニック障害はそうではなく、自分自身がそれほど困っていなければ、あえて治療を受ける必要はありません。この【1029】のケースも、

2,3ヶ月は電車に乗ることが恐怖になっていました。しかしだんだんと慣れて(?)きたせいか、不安はあるんですけど電車に乗ってそういった症状が起こることがなくなっていました。

このように、自分の力で克服することが出来ているわけですから、

もしかしたら自分も電車のなかだけでなくそういった所でも症状が出てしまうのではないかと言うことにも微かに不安を覚えるようにもなりました。

このような気持ちになった時は、まずは、「パニック発作が起きても命にかかわるわけじゃないし、気にすることはない」と自分に言い聞かせるようにすることをお勧めします。それだけでよくなる可能性も充分あると思います。それでも尚不安が強くなっていったり、あるいは苦しいパニック発作が起きるようであれば、その時点で受診するということでいいでしょう。


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