精神科Q&A

【1018】とても軽い発作だと思うのですが、それでもパニック障害でしょうか


Q私は20代女性です。
数日前、アルバイト中にパニック障害と思われる症状になりました。理由の無い緊張や恐怖心と、手の震え、血の気の引く感じです。(症状は軽いもので15分程度でおさまりました)その日は前日に久しぶりにお酒を飲んでいたため、そのせいだと思っていました。しかし、思い返してみると、年に一度か二度、こういった症状が起きていたことに気づきました。確かに不快で、パニック発作の症状に当てはまるようですが、ストレスや疲れ、今回のようにお酒のせいかもしれないと自分で理由をつけ、深刻にならないようにしようとしていたため、症状も、血の気が引くような気がする、震えている感じがすると言ったように、曖昧にとらえてしまいます。不快な症状を感じつつも仕事は続けられますし、座り込んだりといったようなこともありません。
Q&Aを読ませて頂いていると、軽度とおっしゃっている方でも薬を飲んでいたり、病院にかかられたりしているようですが、私のような「気がする・・」程度の症状で、年に1・2度あるかないかといった程度でもパニック障害のうちに入るのでしょうか?また、このように病院に行くほどではない症状でもやはりパニック発作なのでしょうか?

林: 【0965】によく似た、しかしさらに軽い症状のようです。まずは【0965】をお読みください。そこで回答したように、パニック発作があっても、日常生活に支障がなければ治療の必要はありません。

私のような「気がする・・」程度の症状で、年に1・2度あるかないかといった程度でもパニック障害のうちに入るのでしょうか?

病態の本質としてはパニック障害です。しかしパニック障害と診断するレベルではないでしょう。(パニック障害の診断基準にはあてはまらないレベルです)
 けれども、診断名がつくかつかないかということは、現実にはあまり重要なことではありません。それにはこだわらず、この【1018】のケースでは、特に受診はせずに様子をみるということでいいと思います。パニック障害と診断するほどもないレベルのパニック発作では、治療を受けなかったからといって、後の経過が悪くなるということはありません。

ストレスや疲れ、今回のようにお酒のせいかもしれないと自分で理由をつけ、深刻にならないようにしようとしていた

この対処法は適切だと思います。このまま前向きな気持ちで様子を見てください。




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