精神科Q&A

【0403】妹がてんかんと診断されました。家族として出来ることは何でしょうか(【0373】の続き)


Q 【0373】でご回答いただいた者です。その後妹は大学病院を受診し、今日検査の結果がでました。同行しようと思ったのですが本人は「たいしたことないだろうから一人で平気」というので無理強いもできず、自宅で電話を待っておりました。
 昼前に電話があり、やはりてんかんだという診断でした。
 MRIによるところでは腫瘍などはないそうです。月に一度の通院とお薬の服用で様子をみるということでアルコール・タバコはだめと指示されたそうです。
 本人はもちろん大変ショックをうけたようでしょんぼりしていました。私は先生にお答えをいただいていたのである程度覚悟していましたから、妹をなぐさめてやることができました。
 でも一人暮らしの彼女が心配です。
 てんかんという病気とこれからどうやって向き合っていったらよいのでしょうか。日常生活を送る上でなにか気をつけなければいけないことがあるのでしょうか。そして家族は患者となってしまった彼女をどういうふうにサポートしてあげればよいのでしょうか。
 今日さっそく書店へ行きてんかんに関する本を読んでみましたが、いまひとつよくわかりません。お教えいただけたら幸いです。

: 未知の状況に直面され、不安を感じられていることと思います。ただ、診断がついて、治療が開始されたことを良かったと考えていかれることが第一だと思います。
 てんかんと一口に言ってもさまざまですが、治療という観点から共通していることは、てんかんは慢性疾患であり、長期にわたって薬を飲む必要があるということです。ですからまずは適した薬を決めることになります。
 その意味で、病院では「月に一度の通院とお薬の服用で様子をみる」と言われたというのはスタンダードな方法です。今後は、
・発作の観察
・副作用の観察
・薬の血中濃度の検査
をしつつ、薬を調整していくことになるでしょう。
 このうち、ご家族にできることは、発作の観察です。発作の有無・回数・様子は、本人にはわからないことがあります。ですから、ご家族がそれをよく観察し、医師に伝えることが、適切な治療のためには大切なことです。
 
 それから、やや次元の違う話ですが、もっと大切なことがあります。
 それは、誤った情報に踊らされないことです。当然ながら、主治医の先生のおっしゃることが常に第一であるとお考えください。
 病気に関しては、誤った情報もたくさん流布しています。また、誤りとは言えないまでも、ニュアンスの違う情報もあります。
 たとえば私は、てんかんを理由にアルコール・タバコを完全に禁止する必要はないと思います。しかしこれは主治医の先生の言葉に従うべきでしょう。他にもいろいろなことを言う人が、専門家にも非専門家にもいるかもしれません。
 けれども、主治医が治療を始めた以上、信頼してしたがうべきで、その他の情報は、すべて補足的なものとお考えください。補足的ならまだいいのですが、邪魔なものも出てくるかもしれません。私のこの回答も同じです。
 いろいろな情報に惑わされ、過度に楽観的になったり悲観的になったりせず、地に足の着いた治療を続けられることを願っています。


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