精神科Q&A

【0046】  南国で治療するというのはどうでしょうか


Q:  私の同僚が自律神経失調症で今会社を2年ほど休職中です。まじめにこつこつ頑張るタイプの人です。一年間で冬が特に悪いようです。去年の夏は試験的に職場復帰しましたが、その後また悪化しました。気温が高い時期は比較的よいようなので、南国の暖かい所で生活させた方が早く治るような気がしますが、いかがなものでしょうか。  

 

林: まずこの方の病名が問題です。自律神経失調症というのは病名とはいえません。症状が不明ですので何ともいえませんが、まじめでこつこつ頑張る人(これはメランコリー親和型の性格の特徴のひとつです)がかかりやすい病気としては、まずうつ病が考えられます。しかも、特に冬に悪化するタイプだとすれば、季節性うつ病かもしれません。季節性うつ病は、気温というよりもむしろ日照時間に反比例して症状が悪くなることがわかっています。そのため、光療法という治療法もあります。

ご指摘のように、南国の太陽をいっぱいに浴びて治療をするという方法は、したがって有効であるかもしれません。ただ、現実に相当の期間を南国で過ごすというのは、理想的であってもなかなか難しいことだとは思いますが。

 

精神科Q&Aに戻る

ホームページに戻る