精神科Q&A
【0009】 精神科がわかるうすくてやさしい本はありますか。
A.「心の悩み」の精神医学 野村総一郎著 PHP新書 1998年 (全200ページ)をおすすめします。
精神科を受診する方に最近増えているパターンの症状について、実例をあげてわかりやすく解説した本です。内容が精神医学的にみて正確なだけでなく、その人たちが悩みをどう解決していったかということも生き生きと書かれています。同じような悩みをお持ちの方にはすぐに参考になり、また精神科全体を知りたいという方にも強くおすすめできます。分厚い教科書をいくら読んでもわからないようなことがたくさん出ています。
実用的という意味では、189ページの「良い精神科医の判別法」も具体的で役に立ちます。従来の本では漠然としていたり、単に有名な病院のリストをあげてあるだけということが多かったのですが、本書の記載はなるほどと実感できます。医者の側からみれば、ここに書かれているようなことを心がけるべきだと反省できる内容でもあります。