精神科Q&A
【0468】統合失調症ですが、最近会社を休むことが多くなりました
Q: 42歳男性、会社員です。20年前に統合失調症(精神分裂病)になり、一年間入院しました。その後、コンビニのバイトなどで社会性を取り戻し、現在の職場に就職して15年になります。奇跡的でもいうのでしょうか、15年の間、統合失調症の症状は発現せず、現在は管理職に就いています。15年間、二週間に一回は精神科に通院し、セレネースを欠かさず飲んでいます。
ところが１年前に人間関係で耐えられないことが起きてから中途覚醒と早朝覚醒が繰り返されるようになりました。そして近頃、休むことが多くなって同僚から顰蹙を買っております。とりあえず１ヶ月休職することになりました。本日現在、休職してから２週目ですが、明るくなり、健常者と見分けがつきません。病気なのか、さぼりなのか自分でもわかりません。擬態うつ病でしょうか？
林: 統合失調症(精神分裂病)が再発しかかっているのだと思います。さぼりではありません。
治療がうまくいって安定している統合失調症の方でも、何かのストレスがきっかけとなって、再発することはあり得ます。再発の前兆としては、統合失調症の典型的な症状よりも、むしろ漠然とした心身の不調といった形が多いものです。あなたの経験された睡眠障害や、出勤できないというような症状は、再発の前兆として比較的多いものです。なお、あなたのメールからは、出勤できないことの理由が不明ですが、おそらくご自分でもどこがどう悪いのか言い表せない調子の悪さだと推測しています。それは統合失調症の再発の前兆としてよくあるパターンです。
とりあえず1ヶ月休まれる、という対策は最善だと思います。主治医の先生によく相談し、処方を変更(具体的には、一時的に増量)していただくのも考えられる対策です。というより、もし私があなたの主治医ならこういう時期には必ずといっていいほど薬は増量します。それによって再発を防止することができるからです。
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