PTSD
トラウマの種類
トラウマには三種類あります。
● 集団に関係するもの
災害: 地震、津波、噴火、洪水、大規模な火災など
事故: 飛行機、船舶、列車、多数の自動車、工場、鉱山、スタジアムや劇場など
戦争: 戦闘、捕虜、強制収容所、拷問、被爆、難民
● 個人に関係するもの ・・・ 単発的な出来事
事故: 交通事故、火災、遭難など
犯罪被害: 強姦、強盗、人質、傷害、誘拐、脅迫など
事件・事故・犯罪の目撃: 殺人など
● 個人に関係するもの ・・・ 繰り返す長期的な出来事
幼児虐待(性的・身体的・精神的)、家庭内暴力、いじめ
ただし、これらがすべてトラウマになるというわけではありません。PTSDの原因となるトラウマというからには、それが「人間の精神にとっての圧倒的な体験」であることが必要です。戦闘や大災害を除くと、この判断はとてもむずかしいことが多いものです。
(トラウマの分類は、三宅由子「PTSDの疫学と診断測定スケール」; 外傷後ストレス障害 中山書店 1999: p.42 表7 を参考にしました)