精神科Q&A
緩徐進行性失語 Slowly Progressive Aphasiaについての文献
● Mesulam MM: Slowly progressive aphasia without generalized dementia. Annals of Neurology 11: 592-598, 1982.
緩徐進行性失語 Slowly Progressive Aphasiaが最初に記載された論文です。
● 小森憲治郎: Primary progressive aphasia その概念と変遷の歴史(解説/特集)
神経心理学26巻4号 Page255-263(2010.12)
緩徐進行性失語 Slowly Progressive Aphasiaは、上記1982年の記載以来、症例の蓄積とともに研究が進んでいます。その経過がまとめられた論文です。
● Alladi S et al: Focal cortical presentations of Alzheimer’s disease. (アルツハイマー病患者の脳局在症状について) Brain 130: 2636-2645, 2007
「脳局在症状」の中には失語症も含まれます。
アルツハイマー病の脳萎縮は、海馬にはじまり脳全体に及ぶこともあって、脳局在症状は少ないと考えられていましたが、意外にそうでもなく、脳局在症状はかなりの頻度で見られることが記されています。
● Josephs KA et al: Progressive aphasia secondary to Alzheimer disease pathology: A clinicopathologic and MRI study.
Neurology 70: 25-34, 2008.
緩徐進行性失語症状を呈したアルツハイマー病と、前頭側頭型認知症、緩徐進行性失語症状を呈していないアルツハイマー病について、MRI (脳の画像所見)、病理所見を比較した論文です。