精神科Q&A
【2116】息子が結婚してから自分はうつ病になったと言う義母
Q: 結婚4年目で出産後夫の両親と同居しました。翌年義父が脳梗塞になり自殺騒動などありました。心療内科でジプレキサを処方されおとなしくなりましたが、今度は義母が「私はうつ病だ。」と言い始めました。最初は義父の世話で疲れていたのかと思いましたが、最近になって、「息子が結婚してから私はうつ病になった。」と言っています。友達や兄弟や職場の人にも「自分はうつ病だ。」と言っています。私には「仕事して、休みの日にどこかに連れて行ってくれて、孫と遊んでいると、体調が良くなる」と言っていました。構って欲しいらしく、近くに住んでいる義妹には毎日電話やメールをしていて、義妹は「ストレスがたまる」と言っています。休みの日はできるだけ連れまわしていますが、お金がかかると文句を言うこともありました。最近精神科を受診していてセルシンを処方されています。薬に依存していて、医者から薬を減らすように言われたら「減らさないでほしい」と言ったようです。あまり掃除などはしないし、どちらかというとだらしないです。家事も好きではないようです。他人に迷惑がかかることはたいして気にならないのに、人から言われたことはとても気にします。毎日長い時間顔を合わせているのは私なので、どう接するのがいいのかわかりません。最近は余計なことを言いたくないので、口数も減ってきました。
林:
「息子が結婚してから私はうつ病になった。」と言っています。
こういう発言をすること自体、実にうつ病らしくないといえます。擬態うつ病の可能性が高いとみるべきでしょう。
また、
セルシンを処方されています。薬に依存していて、医者から薬を減らすように言われたら「減らさないでほしい」と言ったようです。
もしこれが事実であれば、(「医者からこう言われた」という内容は、非常に多くの場合、医者のもともとの説明から外れたものになっていますが)、本当は薬はあまり必要ないと医者が判断していると思われ、うつ病でないという判断を裏づけることになります。
毎日長い時間顔を合わせているのは私なので、どう接するのがいいのかわかりません。
それについては主治医にお聞きするのが最善です。
(2011.9.5.)