精神科Q&A
【2101】デパケンとリーマスを一緒に飲む必要はありますか
Q: 現在28歳の娘が24歳でうつ病と診断されるが1年後自殺未遂を繰り返し夏になると行動的になり育児もしないで家に帰らない時もあった。26歳の9月に躁鬱病と診断され2週間入院し抗うつ剤中止しデパケンを中心とした内服に変更し症状が良くなるが夏になると躁転していた。27歳の秋頃から気分が上がらないので主治医は下記の処方に変更した。
・リーマス200 200mg(4T)昼・夕・ラミクタール100mg(1T)夕・セロクエル100mg(2T)寝る前・デパケンR200 200mg(1T)昼・(2T)夕・エビリファイン6mg(2T)朝 家族から見ると気分の浮き沈みが少なく子供のPTAの行事、家族との外出、洗濯などの家事が出来るようになり規則正しい生活を送っているので状態はいいと思うのですが、本人は気分が上がらないし友達と遊びに行く気もしないと言います。手の振るえ、物忘れ、頭痛があります。本によるとデパケンかリーマスのどちらかを処方すると書いていたのですがデパケンとリーマス両方を飲む必要はあるのでしょうか?
林:
デパケンとリーマス両方を飲む必要はあるのでしょうか?
あります。というより、どちらか一方で効果が不十分な場合、両方を飲むのは一般的な治療法です。かつては確かに併用は疑問視されていましたが、現在では併用の有効性が証明されています。
たとえば: Fountoulakis KN. An update of evidence-based treatment of bipolar depression: where do we stand? Curr Opin Psychiatry. 2010 Jan;23(1):19-24.
(2011.8.5.)