精神科Q&A
【2018】「皆に嫌われている、笑われている」と思う自分と「そんなわけない」と思う自分がいます。
Q: 私は18歳女性です。去年から被害妄想が激しくなっています。人の笑い声を聞くと「自分のことを笑っているのでは?」と必ず考えてしまいます。知らない人の隣に座ると、呼吸がしづらくなったり、隣の人に自分の呼吸がきこえている気がして、ますますつらい状態になります。友達と一緒にいたり、話しているときなどは全く気にならないのですが、一人で公共の場にいるときによくそうなります。電車で隣に人が座らないと「自分が気持ちが悪いから皆避けているのでは?」と妄想をしてしまいます。別にいつも座られないわけではないのに…。「そんなわけない」と思う自分と「皆に嫌われている、笑われている」と思う自分がいます。視線の端でやたらと他人をみてしまう症状もあります。
昔はそんなことはなく、むしろ自信に溢れていました。周りは私がそういう状況だとはおそらく気付いてないと思います。友達といるときは普通なんですから。これは精神的な病気でしょうか。人の笑い声や視線を気にしなくなるには病院に行くしかないのでしょうか。できれば薬は飲みたくないのです。自覚があるだけたいしたことはないとは思うのですが、回答よろしくお願いします。
林: 統合失調症のごく初期、または前駆症状だと思います。
人の笑い声を聞くと「自分のことを笑っているのでは?」と必ず考えてしまいます。知らない人の隣に座ると、呼吸がしづらくなったり、隣の人に自分の呼吸がきこえている気がして、ますますつらい状態になります。
電車で隣に人が座らないと「自分が気持ちが悪いから皆避けているのでは?」と妄想をしてしまいます。
これらは被害妄想的な過敏さといえます。
しかし、【2017】までの多くのケースと比べると、偽陽性(統合失調症と思われたが、実際は統合失調症ではない)の可能性は強いと思います。
「そんなわけない」と思う自分と「皆に嫌われている、笑われている」と思う自分がいます。
や、
自覚がある
などの文章に、客観的に自分の状態を判断できる面があることが読み取れるからです。
けれども、「自覚がある」ことは、「自覚がない」と比べれば、症状としては軽いとまでは言えても、だからといって「大したことはない」とまでは言えません。もしこの【2018】のケースが統合失調症で、このまま治療を受けないままに経過すれば、症状であるという自覚が失われ、結局は精神科を受診しないということが考えられます。自覚があるうちに受診することをお勧めします。但し、偽陽性の可能性を頭においておく必要はあるでしょう。
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【2000】から【2078】までの回答は一連の流れになっています。【2000】、【2001】、・・・【2078】の順にお読みください。
(2011.6.5.)