精神科Q&A
【1761】慢性的 / 突発的なストレスに苦しんでおります。病名と対処法について教えてください。
Q: 私は20代の男です。受験時や学生時代から、勉学や人間関係で常にストレスに悩まされてきたように感じるのですが、ある時期までは何とか耐えることができていました。 ですがそれ以降、レポートのために徹夜と猛勉強をしていた時期があり、その結果長期休暇に入っても、特に日常的なストレスは何も無くなったにも関わらず「周期的にひどく気分が悪くなる(原因不明の精神的な苦痛を日常的に感じる)」「頭痛のようなものを感じる」「対処法がまるで分からない」という症状に悩まされるようになりました。 一般教養で受講していた心理学で、「鬱病は周期的に、突然気分が最悪に落ち込む」「鬱状態に入る瞬間が自覚されてしまう」といった説明を聞き、もしかしたらこの苦痛は鬱病ではないかと考えるようになりました。 また、インターネットで出来る鬱病検査などでも、気分の悪い時期はほぼ必ず「中程度の鬱です、診療の必要あり」という主旨の回答が出るようになりました。 更に、うつ病についてのある本を読んだところ、そこに出てくる「テレンバッハ的メランコリー親和型」とされる性格に、自分はかなり合致してしまっているのではないかと不安を抱きました。 後述しますが、後日最寄の心療内科で診察していただいたところ、「これは病気というほどではなく、鬱病でもない、症状は『漠然とした不安』によるものである」、あえて分類するならば、これがひどくなったものに「不安神経症」「パニック障害」があるといわれました。 その後も卒業論文や就職活動などでかなり精神的に磨耗し、悩みと以上の症状によって飲酒量・喫煙量の増加もあり、以上の症状がかなり悪化し、精神的に激しい苦痛に苛まれる日々が続き、一時は日常的に、安楽に自殺できる可能性と方法についてばかり考えるようになっていました。 卒業後、就職浪人中にこのような症状が一旦寛解したように見えましたが(それでも飲酒量は喫煙量はなかなか戻りませんでしたが)、夜間の暴走族による騒音、自宅付近の駐車場での夜間の騒ぎ、アイドリングなどで、過去の一連の症状に加え、不眠、恨み/怒りの感情・頭痛・手足の振るえ、耳鳴り、慢性的な精神的苦痛などの症状に再び苦しむようになりました。 そこで前述の心療内科に伺ったところ、「自律神経の様子が芳しくない、自力ではどうにもできないようなのでデパスを処方します」と言われ、夜間の騒音については何度も110番通報していたこともあり減少し、症状も大分治まり無事平穏に数ヶ月は過ごせていたように感じます。 ところで今月に入り、就職先では体力が重視されることもあって、一念発起して禁煙することにしたのですが、「禁煙を始める時期が遅れたように感じて焦った」「短期間で安く禁煙したい」との思いから、ある本を繰り返し読んで、断煙法を試みました。 当初は激しい禁断症状とストレスに悩まされたものの、努力して毎日を乗り切った結果、禁断症状は徐々に軽くなり、当面の目標としていた1週間を達成したのが先日です。 ところが、その日から急に激しい喫煙欲を感じ、断煙を諦めて薬局で買える商品でニコチン置換療法を試すことにしました。ですがそこで、1週間経過したにもかかわらず突然激しいストレスとボーっとした感覚に冒され、その日の午後からニコレットを服用しても、そのストレスや意識が遠くなる感覚が強くなり、不安を感じました。また「鬱病者は禁煙すべきではない」という主旨のことをインターネットで散見し、不安になりました。 これは前述したあの「精神的苦痛」と酷似しているか、全く同様のものであると自覚し、更にこの場合は「ボーっとするあまり、家族との会話もままならない、話そうとしても内容が全く出てこない、無理に発音しようとすると不自然に話し方が長くなる」といった症状を感じ、ここまでの症状は初めてだったので非常に危機感を感じました(これは解離症状というものでしょうか?)。 その夜はアルコールによって半ば強制的に就寝したものの、夜半に突然その精神的苦痛によって目が覚め、その程度が過去最大と感じられるほどのものであったので、更に危機感を感じました。 朝になって症状は若干軽減しましたが、依然苦痛の症状があるために再び以前行っていた心療内科で受診し、前述の「これは病気というほどではなく、鬱病でもない〜」ということを端的に説明され、再びデパスを処方され、2錠飲んだところ多少寛解を感じることができ、今に至ります。
以上から、以下の点について質問したいと存じます。・この症状は、本当に「(病気というほどでもない、)軽度の不安神経症」に分類されるものでしょうか?自分の感じる苦痛の程度が期間的・習慣的には甚大となるため、どうしても疑問を感じます。もちろん、かかりつけの心療内科の先生は大いに信用/信頼しています。 ・これが何か悪い病気であった場合、「ストレスの無い状況を準備して放置して治す」という自分の方法は、治ったと思っても再び症状が出ることが前述のようにあったため、大変な悪手ではなかっただろうかと危惧しています。本腰を入れて治療に専念すべき(だった)でしょうか。 ・4月から就職で地方へ赴任し寮生活になるため、激務や環境の変化によって前述の症状が再発するのではないかという不安を感じています。その可能性はどの程度ありえるでしょうか。 ・就職時の身体検査・薬物検査では、医師・就職先の方共に「症状も薬の服用暦も隠しておくように」言われ、更に「通常の薬物検査ではデパスは検出されないので問題ない、服用を続けるべき」とも言われました。 ただし、万が一のことを考えると内定取り消しという最悪の事態が頭をよぎってしまうため、不安を感じています。年齢的にも、現在の内定先を失うと人生が本当に終わってしまうのではないかと強い恐怖を感じています。 これについてはやはり、医師の先生の言葉を信じた上で、あまり意識せずに、楽観を続けるべきでしょうか。その方がやはり精神的に負担は少ないでしょうか。 ・就職先では当面の間は症状(があったこと)を隠すことになるため、万一再発した場合はどうすればいいか恐怖を感じています。寮生活のため、外出する機会も限られるそうです。職場の医務室に行っても、就職時に「何も問題は今までになかった」と申告してしまっているはずですし・・・ ・Wikipediaでパニック障害と調べたところ、「予期不安」とされる症状に苦しんでいるのではないかと自覚しました。また、>日常の行動から「不安に左右されず」「不安は不安のまま置いておき」「不安を無視をして、生活をする」ことを心がける。という方針は、自分の場合にも採用するべきでしょうか。あまり「ストレスの元は忘れよう」と強く意識していると、あるとき突発的に前述の強い精神的苦痛に苛まれるという経験をしているので若干の不安が残ります。 ・毎回デパスを処方されるので気になって調べてみたところ、例えばあるサイトなどを見るとかなりの良薬であることが分かりました。ですが、一日0.5mg3回という処方は、そこに書かれている用量よりも少ない気がします。強い苦痛を感じた場合は、1〜2錠程度追加してもよろしいでしょうか。 長文となりましたが、どうかよろしくお願いいたします。
林: あなたの最大の問題は、ネットから情報を仕入れすぎていることです。ネットの情報には信頼できないものがたくさん含まれていることは常識です。また、たとえ正しい情報であっても、表現により多少ニュアンスが違ったり、読者の側が読み違えたりすることも避けられません。それらの情報を次々に仕入れることが、次々にあなたの不安を生んでいることは明らかです。ですから私も回答しません。ネットで病気のことを調べるのをやめるのが第一です。ネットそのものをおやめになればさらにいいでしょう。他には言うことはありません。