精神科Q&A

 【1081】1年以上長引いていたうつ病に回復のきざしが出てきました(【0761】のその後)


Q【0761】うつ病が1年以上長引いているのですが、いまの治療を続けるべきでしょうかで相談させていただいた者です。

おかげさまで、先生のご指示通り、医師を変え、治療することとなりました。事情を職場の上司に相談したところ、幸運にもその上司から医師を紹介していただけました。
当時飲んでいた薬が多すぎ、症状が錯綜していることから一度薬を抜いて症状を見極めようということになりました。同時に休養に入ったのですが、薬をやめてから一月くらいで、ひどいうつ症状がでて、1週間ほどうつ状態が続き、躁鬱ではなくうつ病という診断でパキシル10mを朝夕2錠でいってみることになりました。その1ヶ月後には体調がよくなり、元気になったので早速その次の月から復職と思ったのですが2日目にダウンし、ちょっと早すぎたということで夏の終わりくらいまでは、力を蓄えていきましょうということになりました。感情に起伏があり、調子がよすぎるため、デパケンをつかうことになりました。
しかし、秋の復職時にも結局4日しかもたず、すこし気落ちしました。この時点で、主治医が、パキシルを抜きリーマスを使うことになりました。抗うつ剤を早く抜いていいのかな?と思いましたが、とにかく、気持ちの面ではやる気いっぱいなので、なんとか身体がついてくればと思っていましたが、それからまもなく身体に発疹がでて、デパケンの副作用とのことで、デパケンを抜くことになりました。

それから多少の波はあったのですが、年末にはやっと安定したので、リハビリ出勤を含め2月に復職したい旨を職場に打診したのですが、人事部から、私個人に面接等一切なしで、少し復職を自分の意志でのばして欲しいといわれました。
折しも、精神疾患患者が職域で100人近くにのぼり、自殺未遂(元同僚)がでていました。復職を断ってくる会社というのも珍しく、私自身やる気があってのことで頭にきたのですが、行けないのをムリに来いといわれるよりマシか、と思いましたが、その後躁鬱がでだしました。主治医は、せっかくやる気をだしていたのに、それをあのような形でいわれたのは相当ショックだったはずだと妻に言ったようです。妻も、いったい病人の家族の気持ちをどう考えているのか?と怒り心頭でした。
今年に入り、復職を延期され、3,4月と躁鬱がでて、気持ちがなかなか安定しませんでした。
さらに、リボトリール0.5を朝夕2回1.0を就寝前1回増やしました。主治医から言わせると、薬の副作用とストレス性とのことですが夜の過食がすすみ、眠剤などを飲んだ状態で、自動車事故を起こし、幸い自損でしたが、大修理になる事故でした。

その後憑きものがとれたように調子がよくなってきて、5月から最初は週1回半日、週を進めるにつれて、週2回、3回、全日と出勤日数を増やし、7月には週3、4日の全日勤務を行っていました。
このころ主治医が学会で2週間顔をあわさなかったのですが、仕事ぶりにちょっと違和感を感じたとのことでした。7月末に躁鬱で調子を崩しましたが、躁1日うつ2日で体調がもどっていて、以前に比べればよくなっているように思ったのですが、主治医の方からは、この状態がでるのはもう少し慎重に、仕事のペースを落とすべき、と言われ、8月の暑さという季節の悪さからも少しトーンダウンさせ、当初、復職予定の9月を11月に延期することとなりました。9,10月はもう一度きっちりとリハビリ出勤を最初の3週間は10時から4時の週3日、次の3週間は同時間の週4日、最後2週間は全日の週4日という形で11月の正式復職につなげようということになりました。
ところが、9月始まってそうそう、リハビリ出勤失敗しました。たまたまだと思うのですが、うつ症状が3日間でてしまいます。
主治医は、見えないプレッシャーを相当感じていたと思う、といわれました。確かに昨年の1月から長期休養で、既に2年。休職のリミットが迫っています。さらに猶予期間が3年あり、そく解雇とかいうことはないのですが、2年を超えられないという、自分なりの思いはあります。

おおむねうつ症状は改善し、一月から二月に一度、3日間くらい調子を崩すことはありますが、もう、仕事をしていく上では大丈夫ではないかと思っています。あとは、また、頑張りすぎてすぐにガス欠にならないように気をつけることかと思っています。ただ、昨年秋に、仕事で関わりのあった人の投身自殺、また今年の春に職場の同僚が投身自殺ということがあり、自分は復職して大丈夫か?と思ったりもします。今の職場で自殺するほどの仕事量はありませんが。

先生のアドバイスで、ひどい状態を脱するコトができたお礼と、現状やや最後のつめで行き詰まってしまっているところをご相談できたらと思いメールさせていただきました。主治医も慎重にコトを進め、いろいろ検討していただいているところです。
本当にその節はありがとうございました。


林: 経過のご報告をいただきありがとうございました。
メールの中に何箇所か「躁鬱が出て」というような表現があり、この具体的内容が不明ですので、私から何か申し上げるのはためらわれますが、今の状態が、かなり回復したけれどもう一歩であることは確かのようです。復職はうつ病からの回復過程でかなり重要なステップであり、また時として微妙な調整を必要とするところでもありますので、主治医の先生とよく相談しながら慎重に進めていくことが第一だと思います。今後さらに回復されたことのご連絡をいただくのを待っております。


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