精神科Q&A
【0926】アルコール依存症であると友人に伝えました(【0699】のその後)
Q: 私の友人が飲酒を隠していると言うことで相談させていただいて、【0699】で「アルコール依存症」と回答をいただきました。すぐに友人へ伝えました。
本人的にもかなり限界が来ていたらしく、私が思っている以上に飲酒が進んでいたようです。この事は最近になって、やっと彼女が話してくれたことなのですが一番ひどいときは朝から晩まで飲み続けてアルコールでおなかがいっぱいになるとトイレに行っては吐いて、またお酒を飲んでいたそうです。
炭酸が抜けていたり、ぬるくなったりしていてもとにかくお酒であればなんでも良かったと言っていました。
私達と会うのにも「友達と会うより飲んでいたい…」という気持ちが大きくなってドタキャンしたり、缶ビールを何本かバックに入れてきて隙を見てはトイレなどで飲んでいたそうです。
どれだけ飲んでも私達にはバレていないと思っていたと言っていました。
そんな生活が続いて、自分自身が怖くなってしまい病院へ行く決心がついたそうです。誰かに助けて欲しくてたまらなくなったと…。
病院で一通り診断してもらい、色んな所でアルコール依存症の人達が集まってミーティング(断酒会)をしているから参加してみてはと勧められ行くようになりました。
ミーティングは夜に行われているもので、アルコール依存症の人達や摂食障害・薬物中毒の方たちなど年齢性別など関係なくたくさんの方が参加していて、今では同じ悩みを持つ人がいることに安心感のようなものをもてるようになったと言っています。
今年に入ってからは一度もアルコールを摂取していないらしく、生活も改善されて、私達とも積極的に遊ぶようになりました。
今は、過去の自分を見つめなおして反省の日々を送っているようですが、表情はすっきりとしていて一緒にいて私も嬉しくなります。
アルコール依存症は回復しても治癒はしないということも、承知していますし、まだまだ油断は禁物だと思いますので周りのみんなでサポートしていこうと思います。
今回のことがあり、所詮他人事だと思っていたアルコール依存症の怖さを知りました。
先生の回答をいただいて本当に助けられました。ありがとうございました。
林: 経過をご連絡いただきありがとうございました。
とにかくお酒であればなんでも良かったと言っていました。
私達と会うのにも「友達と会うより飲んでいたい…」という気持ちが大きくなってドタキャンしたり、缶ビールを何本かバックに入れてきて隙を見てはトイレなどで飲んでいたそうです。
この行動をはじめとして、この方は明らかにアルコール依存症です。このままでは転落の一途をたどるところでした。治療が始められてよかったと思います。
病院で一通り診断してもらい、色んな所でアルコール依存症の人達が集まってミーティング(断酒会)をしているから参加してみてはと勧められ行くようになりました。
ミーティングは夜に行われているもので、アルコール依存症の人達や摂食障害・薬物中毒の方たちなど年齢性別など関係なくたくさんの方が参加していて、今では同じ悩みを持つ人がいることに安心感のようなものをもてるようになったと言っています。
病院だけでなく、このように断酒会など(自助グループと呼ばれています)に参加することは、アルコール依存症の回復のために大いに有効です。
アルコール依存症は回復しても治癒はしないということも、承知していますし、まだまだ油断は禁物だと思いますので周りのみんなでサポートしていこうと思います。
おっしゃるとおりです。アルコールは強力な依存性薬物です。今後も気をゆるめることなく、回復を目指してください。
その後の経過(2006.11.5.)