精神科Q&A

【0806】統合失調症の娘の体重増加


Q: 10代後半の統合失調症の娘の体重がこの1年で5キロ増えました。
今までリスパダ−ルを飲んでいましたが、血液検査で妊娠後のような体になっていると言われ、ジプレキサに変える事になりました。
今、リスパダ−ルとジプレキサを飲んでいます。
様子を見ながらジプレキサに変えていく予定です。
体重増加は仕方ない事なのでしょうか?
食事を減らしたり運動したり努力をしても減るどころか増えていくようです。
このまま増え続けるのではと心配しています。(154センチ、60キロです)


: 体重増加は、抗精神病薬の副作用のひとつで、一見すると重大ではないように見えますが、実際にはこれに悩んでおられる方は少なくなく、また服薬中断の原因にもなる厄介な副作用です。
 そして、非定型抗精神病薬と呼ばれる比較的新しい薬に、体重増加の副作用が多いことがわかっています。非定型抗精神病薬は、従来からの抗精神病薬に比べて、パーキンソン症状の副作用は少ないという長所がありますが、当然ながら短所もあるのです。
娘さんが飲んでおられたリスパダールは、代表的な非定型抗精神病薬です。そして、これから変えようとしておられるジプレキサも非定型抗精神病薬です。
 したがいまして、体重増加が処方変更の理由だとすれば、リスパダールをジプレキサに変えるというのは不合理です。何か他に特別な理由がない限り、従来からの抗精神病薬に変えるのが自然です。
この点について、主治医の先生によく相談されることをお勧めいたします。


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