精神科Q&A

 【0741】薬を飲み忘れると頭がよく働くのですが


Q 私は20歳代の男です。
約二年前から統合失調症と診断され、薬物治療をしています。
現在の処方は
 ルーラン、アキネトン、レキソタン
眠前に
 ベゲタミンB
です。

この薬を続けるように医師からは言われているのですが、薬を飲み忘れると、飲み忘れた時に限って頭が働くのです。例えば、本が読めるようになる。朝も、新聞が読めます。薬を飲むとやる気がなくなり集中ができず、本が読めません。
 私はもう完治していて、頭が働かないのは薬のせいではないのでしょうか?



: 統合失調症(精神分裂病)の人が、薬物療法によって安定した時期に、あなたのように「薬を飲み忘れた時の方が調子がいい」とおっしゃるのは非常によくあることです。そして自己判断で薬をやめ、再発するケースが非常に多いのです。あなたの場合も、医師の指示どおり、薬を続けることを強くおすすめします。薬の量が書かれていませんので何とも言えませんが、薬の中止でなく減量なら可能かもしれませんが、それも医師との相談なしに行ってはいけません。

 飲み忘れた時の方が調子いいと感じる理由は本当のところはわかりません。副作用がとれるためというのもひとつの可能性です。しかし、薬を飲まなければ、副作用と同時に効果も失われるのは当然です。そして、抗精神病薬の効果は、一回飲み忘れたくらいでは失われませんので、ご本人としては副作用が軽くなったことだけを自覚し、この薬は効果はなくて副作用だけがあると考えてしまいがちなのです。その結果、再発を繰返している統合失調症(精神分裂病)の人の数は非常に多いものです。自己判断で薬を中断してはいけません。



その後の経過(2005.9.5.)


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