精神科Q&A

【0499】別人格が私の中にいて私の口をとおして話しかけてきます


Q:  29歳女性です。3年前に統合失調症になりました。今残っている症状は、別人格が私のなかにいて、私の口をとおして話しかけてきます。身体も動かされます。話す内容は「お前の母さんを殺したら病気が治るぞ」「死んでしまえ」などです。口の中が常に痺れていて、それが別人格が話そうとしている合図となっています。別人格が話してる間、私には意識がちゃんとあり、私の考えていることがつつぬけで別人格に伝わっていて、それに対して返事をしてきます。内容が脅迫じみているのでとても困っています。今はリスパダールを6ミリグラム飲んでいます。この症状はなんなのでしょうか。この治療でいいのでしょうか。

: 「別人格が私のなかにいて、私の口をとおして話しかけてきます。身体も動かされます」
というあなたの今の症状は、させられ体験 (作為体験ということもあります) といっていいと思います。
また、
「私の考えていることがつつぬけで別人格に伝わっていて、それに対して返事をしてきます」
という症状は、幻聴の一種といっていいでしょう。
 いずれも統合失調症(精神分裂病)に典型的な症状で、自己の中に他者が存在しているとも、自我が分裂しているともいえます。
 そしてあなたの場合、その内容にあなた自身や他の人への攻撃のニュアンスがある点が気になるところです。治療は基本的には抗精神病薬ですので、あなたの受けておられるリスパダールは適切だとは思いますが、まだ効果が不十分であると考えられます。飲む量を増やすか、場合によっては他の薬に変えることが必要になる場合もあります。主治医の先生にあなたの症状をよくお伝えし、今後の治療について相談されることをお勧めします。


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