精神科Q&A
【0451】20歳以前に心の病になったら完治はしないって本当ですか
Q: 23歳女です。14歳の時から自律神経失調症(鬱、予期不安、パニック障害)になりました。今も信頼できる心療内科に通い続けているのですが、他人からちょっと耳に挟んだ気になる言葉があります。
「20歳以前に心の病になった人は、マシにはなっても完治はしない」
といった内容です。
それは本当でしょうか? 10年間心の病で苦しみながらも頑張っていますが、その事がどうしても頭から離れません。
普段は強がって「大丈夫、きっと治る」と、自分に言い聞かせてますが、やはり心のどこかでいつも「一生治らない」という恐怖感があり、気が狂いそうになる時がよくあります。
いつも心の中に潜んでいる恐怖感、「一生完治はしない」というのは本当なのでしょうか? 真実が知りたいので、どうかお返事よろしくお願いします。
仮にそうだとしても・・・それを踏まえてこれからも病気と向き合って、頑張って行きたいと思っています。
林: 「20歳以前に心の病になったら完治はしない」という情報は、全くのデマです。誰かがいい加減に思いついたことを言っただけではないでしょうか。
情報というものは、それが本に出ているものであれ、人から聞いたものであれ、インターネットに公開されているものであれ、信頼できるものとできないものが入り混じっています。実際には信頼できないもののほうが圧倒的に多いでしょう。
そして、多くの人に伝わるのは、信頼できる・できないということよりも、もっともらしいかどうか、ということによって決まります。ですからみんなが言っているからというようなことは、信頼性には無関係です。
そしてあなたのご質問は、単に「耳に挟んだ」という内容ですね。そういうことを心配することはありません。
病気の治療中は、「必ず治る」という情報がとても信頼できるように感じられたり、逆に「治らない」という情報がいかにももっともらしく感じられたりするものです。あなたは信頼できる心療内科に通院されているとのことですので、その先生のおっしゃること以外には耳を貸さないというくらいの考え方でいいと思います。ほかの人の言うことを聞いても惑わされるだけです。ということはこのサイトを読むべきでもないということになります。今回を最後に、もうアクセスしないことを私はおすすめします。ほかのサイトも見ないほうがいいでしょう。今の治療を続けてください。そして治ったときに、またメールをいただくのを待っています。