精神科Q&A

【0431】統合失調症の薬の副作用の低血圧で支障が出ることがありますか


Q: 27歳女性です。もともと比較的血圧が低い体質で、上が90台下が50台ぐらいでした。ところが、統合失調症(精神分裂病)になって治療薬のセレネースを飲んでいるせいか、今の血圧は上が78ぐらいしかないこともしばしばです。毎朝起きて出るのが困難な感じですが、低血圧のせいなのか病気のせいか判断に迷うところです。血圧が低いことは心配しなくていいものなのでしょうか。今の薬はとても私に合っているので、変えたくない気もしますが。

: 低血圧の副作用は、セレネースでは比較的少ないのですが、それでもあることはあります。少々血圧が低いことは、心配する必要はありませんが、上が78というのは低すぎると思います。また、精神科の薬の副作用としての低血圧は、起立性調節障害といって、座った(または寝た)姿勢から立ち上がったときに急に血圧が下がるという形で出ることが多いものです。つまり立ちくらみです。あなたにも立ちくらみがあるのではないでしょうか。
さらにあなたの場合は、
「毎朝起きて出るのが困難な感じですが、低血圧のせいなのか病気のせいか判断に迷うところです」
という状態でもありますね。
以上を総合すると、気にしないというわけにはいかないと思います。
対策としては、低血圧に対する薬を追加してもらうことがいいでしょう。
別の薬に変えることでよくなればそれが一番いいのですが、セレネースは最初に言いましたように低血圧の副作用が出やすい薬ではないので、変えるといってもなかなか難しいと思います(つまり、変えてもまたその薬で低血圧の副作用が出るでしょう)。それに何より、
「今の薬はとても私に合っているので、変えたくない気もします」
というあなたの気持ちが大切です。
低血圧の薬をセレネースと一緒に飲むようにすれば、今の症状はかなり良くなるでしょう。そして、低血圧の薬にはほとんど副作用の心配はありませんので、薬が増えるからといって特に問題はありません。
 


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