精神科Q&A
【0391】突然顔の左だけ動かなくなってしまいました
Q: 23歳 女性です。昨日、突然顔の左だけ動かなくなってしまいました。 特にストレスとかはなかったと思うんですが、原因の心あたりがありません。中学に入った頃にも１度同じようなことがありました。 こういうことはどういったことから起こるのか、またどうしたら治るのでしょうか。
林: 顔面神経麻痺です。
顔面神経麻痺の大部分はベル麻痺と呼ばれる良性・一過性のもので、原因は不明ですが、一ヶ月から三ヶ月程度で自然に戻ります。ですから特別な治療は必要ありませんが、麻痺している側の目をしっかりとつぶることが出来なくなりますので、治るまでの間、目を傷めないように注意することが必要です。場合によっては眼鏡をかけていたほうがいいでしょう。
また、顔面神経麻痺の多くは、麻痺している側の耳が過敏になっていたり(つまり、音が片側だけ大きく響く)、舌の半分の味覚が低下していることがあります。これらも自然に回復します。
ベル麻痺では後遺症はまずありませんが、まれにわずかの麻痺が残ることがあります。(たとえばモナリザです)
それから、顔面神経麻痺の原因として、ウィルス性のものがあります。ヘルペスウィルスが原因です。この場合はゾビラックスという抗ウイルス薬で治療します。ステロイドが有効という説もありますが、本当に有効かどうかははっきりしません。