精神科Q&A
【0378】精神安定剤を服用している彼への接し方
Q: 20歳女性です。精神安定剤を服用している彼(20歳)と付き合っています。
彼の病気を理解し、支えて行こうと思う反面、「怖い怖い」と訴える彼にどう接していけばいいのか分かりません。
「理解してあげてください」「温かく見守って下さい」と何を見ても書いてありますが、実際苦しむ彼の側で、私には何が出来るでしょうか?
側にいる人間も、心配と疲労と不安で一杯です。
林: 「精神安定剤を服用している」ということからは、色々な病気が考えられます。また、「精神安定剤」は、「抗不安薬」のことを指すこともあれば、精神科の薬全般を指すこともあります。おそらくここでは後者の意味なのだと思います。
いずれにしても、そういった薬を飲んでいるということだけからは、はたしてどのように接するのが良いかはわかりません。「理解してあげてください」「温かく見守って下さい」は、一般論にすぎず、これはこころの病に限らずどんな病気についても正しい接し方だと思いますが、具体的にどうするのがいいかは、おっしゃるようにこれでは途方に暮れてしまうでしょう。
ではどうするか。これはあなたとこの彼との関係がどの程度のものかによると思います。つまり病気のことをどこまで具体的に聞くことができるかということです。
(1) もし病名を知らないまま接するなら、普通の人に対する接し方と同じです。精神安定剤を服用しているとかしていないとかいうことは、考える必要はないでしょう。
(2) 病気の人として接するなら、病名や病状を知る必要があります。ご本人にお聞きしたり、場合によっては主治医にお聞きすることも考えられます。
あなたと彼の場合にどちらがいいのかはわかりません。よくお考えになって、また彼ともご相談された上で決めてください。