精神科Q&A
【0264】心で思ってることっていまの医学とか機械でしらべることができるんですか
Q: 私は2年ほど前に統合失調症(精神分裂病)と診断されました。当時は幻聴、妄想がありました。今治療をうけていて幻聴のほうはなくなっています。妄想がひどく治りません
誰かが頭の中のこと全部しゃべらなくても読まれているのではないかって思いしゃべることができません
心で思ってることっていまの医学とか機械でしらべることができるんですか?
それから私はほかにSLEの病気をもっているのですが、その精神症状でしょうか?
林: 心で思っている内容を機械で調べることはできません。心で思ってることっていまの医学とか機械でしらべることができるんですか?
この質問は、統合失調症(精神分裂病)の人によくされる質問です。統合失調症(精神分裂病)の症状として、自分の考えていることが人に読み取られていると感じる(または信じる)というものがありますので、本人としては何かの機械で調べられているに違いないと考えてしまう場合があるのです。しかし、そういう機械は存在しません。
また、あなたはSLEということですが、SLEだけでも統合失調症(精神分裂病)によく似た症状が出ることがありますし、SLEの治療薬としてステロイドを使っていれば、ステロイドによってやはり精神症状が出ることもあります。したがって、幻聴や妄想があったということだけでは、あなたの診断が何であるかはわかりかねます。SLEを治療してもらっている内科の先生と、精神症状を治療してもらっている精神科の先生の両方からよくお話を聞く必要があると思います。(それをせずに自己判断で薬の飲み方を変えることは、絶対にしてはいけません。もしそれをやると、SLEも精神症状も、両方が取り返しのつかないほど悪化する可能性大です。)