精神科Q&A
【0230】うつ病が良くなったら、いつまで薬を飲むべきなのでしょうか
Q: 32歳男性です。半年前に精神科でうつ病と診断され、抗うつ薬を飲み始め、今ではほとんど良くなりました。まだ時々意欲が不十分な感じはあるのですが、二ヶ月前から仕事にも復帰し、それからは休むこともなく働いています。今はルボックス25mgを一回二錠とソラナックス0.4mgを一回一錠、毎食後に飲んでいます。
主治医の先生は、良くなったのでこれから1、2ヶ月で量を減らしていけばいい、とおっしゃっていますが、大抵の本には飲んでいた量をそのまま半年から一年はのんだほうがよい、とかいてあります。どちらに従えばいいのでしょうか。私としては 再発が怖いので確実なほうを取りたいのですが。
林: もし私があなたの主治医なら、ソラナックスは早目に減らし、ルボックスについてはあなたとよく相談していつまで続けるかを決めます。大抵の本には飲んでいた量をそのまま半年から一年はのんだほうがよい、とかいてあります
とあなたがお書きになっているように、確かに、再発防止のためには抗うつ薬は減量せずに続けるべきだという実証データはいくつもあります。
しかし、実際には薬を飲まなくても再発しない人もいるわけですから、するかしないかわからない再発を予防するためにずっと薬を飲み続けるのが本当にいいかどうかは何とも言えないところです。
ですから、いつまで、どの程度の量を続けるかは、患者さんひとりひとりによって違ってくることです。あなたは再発が怖いので確実なほうを取りたい
とのことですので、副作用とのバランスを考慮したうえで、ルボックスはしばらくはこのまま継続するのがいいでしょう。ただソラナックスの方は再発防止にはあまり関係はないし、もし中断して症状が出た場合はまた飲めば効果は速く出ますので、今はやめても問題ないでしょう(ただし、急に中止すると離脱症状が出る可能性がありますので、徐々に減らすのが普通です)。
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