精神科Q&A
【0211】 パニック発作はてんかんの薬の副作用ですか
Q: 28歳女性です。 私は神経内科にかれこれ15年通いつづけています。
私は中学2年の時に「てんかん」 を 発病しました。ただ一度たりとも「あなたはてんかんです」とは言われた事が無く、ただ15年のみ続けてきた薬はすべてが、抗てんかん薬です。 今はアレビアチン・テグレトール・マイスタンを1日に7錠飲んでいます。発作を起こす度に、薬を変えてきました。 血中濃度の限界を超えているのか、最近はなにも無いのによろけることが多いです。
そして一度、満員の電車で気分が悪くなりました。途中下車しようと思いましたが、ひどい動悸で胸が苦しくなり、変な汗も出て来てしまい吐き気がする様になり、周りの人の呼吸の音さえもが不快音に聞こえてしまい苦しかったです。 耳鳴りもする様になり、発作を起こすのではないか?と不安がよぎり、どうして良いか分からなくなって駅のホームに座り込んでしまいました。
上の様な事を神経内科の先生に話したんですが、薬の副作用かなぁ?で終っちゃうんですよ。 薬の副作用に眠気やふらつきがあることは知っていますが、こういった事も「薬」の副作用なのでしょうか?
林: どんな症状も副作用で無いと言い切ることは出来ませんが、普通はてんかんの薬の副作用としてパニック発作が出ることはありません。むしろ、てんかんの発作がパニック発作と似た形になっていることの方が可能性があるかもしれません。ただしこれも多くはありませんので、一番可能性が強いのは、あなたの電車の中で起きた症状はてんかんとは直接の関係はないということだと思います。だとすれば、別の治療が必要で、いまあなたがおかかりの神経内科ではちょっと難しいと思います。ただ、既にてんかんの薬の副作用でふらつきなどが出ているようですので、さらにパニック発作の薬も飲むとなると余計ふらつきが強くなると思われますので、治療はそう簡単ではないでしょう。しかしいずれにせよてんかんとは別の治療が必要だと思います。