精神科Q&A
【0171】 擬態うつ病の巻末の広告について
Q: 擬態うつ病を興味深く読ませて頂きました。ただ最後に「あれ?」と思ったのは、巻末に別の本の広告があり、そこには「うつ病は心の風邪」と大きく書かれていたことです。擬態うつ病から私が読み取った限りでは、逆に「うつ病は心の風邪ではない」というのが正しいと思ったのですが・・
林: 巻末の広告は、本の内容とは切り離し、全く別のものと考えてください。
ご指摘の通り、うつ病は心の風邪ではありません。ただし、「うつ病は心の風邪」という言葉によって、うつ病の知識が広まったことは良いことだと思います。ですが、今度は逆にうつ病を身近な軽いものと考えすぎる傾向が出ていることが問題だということです。この点については(お読みになって頂いたように)擬態うつ病の中によく書いておきました。
巻末の広告は、出版社の裁量で掲載されたもので、本の内容とは無関係です。私も、それから担当の編集者も、本が出来てからこの広告に気づき、思わず顔を見合わせてしまいました。(2002.3.5.)◆ ◆ ◆
上の質問と回答は、2001年に発刊された初版についてのものです。2007年3月の2刷では、巻末の広告は別のものになっています。(2007.4.5.)