精神科Q&A
【0156】自己診断法で「うつ病」と出てびっくりしています
Q: 15歳の女性です。私の友人が「軽いうつ病になった」と言っていたのが気にかかって、インターネットで検索して見つけた自己診断法で、何となく私も診断してみました。診断結果は「うつ病」の可能性が高いとのことでした。友人のうつ病が心配で行ったホームページで、まさか自分がうつ病を診断されるとは思ってなかったので、正直ビックリしています。病院で治療を受けた方がいいのでしょうか。
林: 病院に行く必要はないと思います。自己診断法は、自覚症状だけに頼るものですから、それだけで診断は出来ません。せいぜい目安といったところです。また、既に病院でうつ病と診断されている場合に、症状の推移を自分で判断したい時には役に立つでしょう。いずれにしても、体の病気の時の血液検査のように、数字だけで確定的な事が言えるといった物ではありません。あなたのように、特に症状の自覚もなく、日常で特に困っていなくて、たまたま自己診断法でうつ病の可能性が高いと出ただけでは、受診も治療も必要ありません。
最近、自己診断法がかなり広まったために、あなたのような心配をする方は急激に増えているようです。このあたりのことについて、私は擬態うつ病という本を書きましたので、よろしければお読みになってみて下さい。
【関連ページ】
● うつ病の診察室・・・ここには自己診断法がありますが、あくまで目安です。
● うつ病の図書室・・・「擬態うつ病」をはじめとする、うつ病の本の紹介です。