(2010.9.5.記)


#2 
統合失調症 患者・家族を支えた実例集
林 公一 著 保健同人社 2007年


#1精神病を読んで、2冊目を読もうとお考えの場合、または、#1精神病は少し難しいと感じられた場合には、この本をお読みください。統合失調症という病気のポイントを様々な角度から、すべて実例に基づいて解説した本です。統合失調症の本の決定版を目指して、私が書いた本です。読みやすくわかりやすいという点では、これに優る本はないと思います。また、実例の豊富さによる臨場感は、従来の本を大きく超えています。しかも決して単なる実例集ではなく、一冊を通読すれば、統合失調症についての全般的な理解が得られるように書かれています。また、治療しなかったり治療を中断したために悲惨な状態に陥ったケースについても、その悲惨な事実がそのまま隠すことなく示されています。病気に関する本は、明るい事実ばかりが前面に出されているのがごく普通ですが、それは明らかに欺瞞であり、暗い事実も同じように示さなければ、真の病気の本とは言えないと私は考えます。統合失調症 患者・家族を支えた実例集 には、それを実現したという意味でも、これまでの本にはない真実があります。
 けれども、統合失調症の決定版といえる本は、#1精神病です。今回(2010.9.5.)、統合失調症のトップページの改変にあたって、私は統合失調症について現在出版されている一般向けの本の大部分を読んでみましたが、#1 精神病 に優る本はありません。私としては自著の#2 統合失調症 患者・家族を支えた実例集 を#1としてご紹介したかったのですが、あらためてすべて読み直してみて、#1 精神病 がいかに名著であるかを再確認させられることになりました。というわけで、#1 精神病 は、必ずお読みください。そして、統合失調症 患者・家族を支えた実例集は、二冊目としてお読みください。
最後に章立てをご紹介しておきます。

序章 ある一例
第二章 統合失調症の特徴
第三章 前駆期と急性期
第四章 消耗期と回復期
第五章 治療しなかった場合
第六章 治療
第七章 将来への展望 


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