精神科Q&A

【2375】どうして私の訴えを嘘だと決めつけるのですか(【2349】のその後)


Q【2349】お腹の音のせいで人生が狂ってしまった で回答いただきありがとうございました。何度も繰り返し拝読しました。 いつも先生のおっしゃることには矛盾がなく、とても信頼できるお医者様だと思っていました。 ですが、今回は1点だけ反論させていただきたいのです。 林先生はこちらに寄せられる質問の内容が嘘か真実かはわからないから、文章に書いてあることが真実だと仮定して答えていらっしゃいますね。 それなのに、どうしてこういった自分の体に関することを気にする相談では訴えを嘘だと仮定して回答なさるのでしょうか。 「一般的に訴えが真実でないことが多いからだ」とおっしゃるのであれば、過去にも似たような答え方をされているのを拝見しているので失礼ながら私が質問した意味はありませんでした。 質問は、本当にお腹が鳴っていて周囲に聴こえていることを前提として、ここまで気にするのはおかしいのか気にするのが正常なのかということです。 先生に病気だといってもらえれば私は今より少し楽になれる気がします。しかし、もしいつも周囲に聴こえるような音でお腹が鳴っていて、それを気にすることが普通の人間の心理ならば精神科では治療できませんよね? お忙しいとは思いますが、今一度質問にお答えいただけないでしょうか。 追伸 先生が最後に()でおっしゃられたことはおそらく真実です。探るような質問を何度かされました。


林: 私の回答に対してコメントいただきありがとうございました。

どうしてこういった自分の体に関することを気にする相談では訴えを嘘だと仮定して回答なさるのでしょうか。

訴えを嘘だと仮定して回答していません。【2349】の回答文をよくお読みくださればそれは明らかだと思います。【2349】の質問者の訴えそのものは事実だと思います。訴えとは主観的なものです。この【2349】でいえば、質問者がお腹の音で非常に悩んでいることは事実だと思います。しかしそのことと、実際にお腹の音が存在することとは全く別です。
 そして、今回の【2375】のメール内容は、この種の訴えをされる方からのものとしては非常に典型的なものです。【2349】にお書きしたように、

「このように説明されると、「でも自分の場合は確かに音がしている。それなのにわかってもらえない。他のケースと一緒にされて悲しい」と本人は感じられるものです。」

というのが、ほとんど全例の方に共通する反応です。悲しむだけでなく、憤られることもしばしばあります。

それがわかっていながら、なぜあのような回答を私がしているか、その理由も【2349】に記してありますのであらためてお読みください。

(2013.4.5.)


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