精神科Q&A

【2121】霊能者にあなたは統合失調症でないと言われて薬をやめてから姉の病状がおかしくなりました(【1896】のその後)


Q【1896】姉の被害妄想が日に日に悪化している ではご回答いただき本当にありがとうございました。先生にメールをしてから半年ほどたちましたが現在の状況をお伝えしようと思い再度メールさせていただきました。先生へメールをした後、私は姉の病気を統合失調症と判断し、かかっていた心療内科に一緒に行くことを姉に許してもらい(これは、かかっていた心療内科の方針が本人の承諾がなければ家族の人間は先生とお話しすることが出来ないそうです。本人に内緒で電話をしてそう言われました。不思議なのですが・・・。)何とか姉を説得して先生二人でのおはなしもさせていただきました。姉の状態を家族側からも話させていただき、先生はそこで初めて統合失調症の疑いがあるとおっしゃっていました。そして私は実家の両親に姉の病気を話し家族の理解と協力を求めました。その後一人暮らしを続けることは本人が無理だと言い出だしたことと家族の判断(アパートから次々と住んでいる方が引っ越されていったこともあり。)から実家に戻り現在も実家で暮らしています。 その後実家からの通院が困難になったため紹介状をもらい実家から車で15分ほどの距離の病院に通い始めました。 私はいつも母が姉と一緒に病院に行っているので安心してつい母まかせになってしまいました。時々実家に行って姉と話すと幻聴は少し治まってきたといっていました。幻聴の内容はトイレに入ると下痢をしている・汚ねぇ などのひそひそ声が聞こえる。寝ていると いびきがうるさい と言う声が頭の中や、どこからか聞こえてくる。というものでした。薬を飲み始めてから3、4ヶ月で幻聴の声は小さくなり、その後まったく聞こえなくなったといっていました。ですが薬の副作用からじっとしていられなくなりうろうろしたり、貧乏ゆすりをしたりしていました。そして、少し元気になった姉は心のよりどころにしていたという霊能者の先生に一人で会いに行きお話しをされてきたようです。(お盆の前後です。)そこで姉は統合失調症ではないと言われたと喜んで言っていました。私はやっぱり統合失調症ではなかったんだというのです。私はこのとき、これはまずいと正直思いました。そして、薬の副作用がひどいからといってそれを抑える薬を処方してもらったようです。ですが、今度はその薬の副作用がひどいといって薬の変更を望んだそうです。(もしかしたら、統合失調症ではないと本人がいったのかもしれません)先生は統合失調症の薬を一時とめてみて様子を見ていたそうですが、その後も足のソワソワが治らずひどくなる一方でした。姉は先生の処方する薬の副作用にひどく敏感で先生も薬の処方に困っているようでした。私は副作用ではなく副作用があると自己暗示にかかっているとしか思えませんでしたが。その後、食べてもおなかが空く(様な気がする)と足がソワソワする、不安だ(両親が死んだ後のことや将来を考え出してから)母がいないと不安等と言いだし少しづつ悪化していきました。そしてまた、その霊能者の先生に会いに行くといって聞かず母が付き添い行ってきたようです。そこで飛行機でおなかが空いたと半べそをかき足がソワソワするとじたばたしはじめ手がつけられなかったと言っていました。霊能者の先生のところではパンツ一枚になると言い出し、男性の方もいるので母は止めるのが大変だったといっていました。結局おなかが空くのは昔先祖に飢餓で死んだ人がいるから・胸が苦しい感じがするのは昔先祖に胸を斬られた人がいるからだ、などといわれたそうです。そして結果的に姉は除霊をしてもらえば、良くなると思い込んでいたようで、症状が全く改善されないことでとても失望してかえってきたようです。その後症状が悪化して 足がソワソワするといって、足首を音がなるほど回し続ける。ずっと歩き続ける。座ると足をダンダンさせる。食べても食べても何日も食べていないようでおなかが空いたと言って泣く。母に抱っこして欲しい頭をなでて欲しいなどの赤ちゃん返りのようで、母がいないと極度に不安がる。それで、自分で車の運転も出来ないほどになり私が連れて行くことになりました。そこで私は先生とお話しましたが、統合失調症ではなく全般性不安障害なのではないかと言っていました。それで過食になっているのかもしれないと。統合失調症は直ったのかと聞いたところ、統合失調症は疑いがあると言うだけで、はっきり断定できないといっていました。不安から幻聴が聞こえてくることもあるのでといっていました。実際薬をとめて副作用がないはすなのに副作用の症状を訴えること、それに対する薬はないため、本人がどうしてもどうにかして欲しいと言うので点滴をしていましたがそれは本人は知りませんが、ただの生理食塩水だったそうです。それが効いていたときもあると本人は言っています。結果姉は過食症だと思い込み先生が説明していることをきちんと理解できずに過食症の治療がここでは出来ないと言われたと思い込み、紹介状をもらい転院することになりました。 現在の病院では病名などは一度や二度診察しただけではまだわからないと言われました。初めて病院に行かれてからかなりの年数がたっているので(これは姉が20才の時に自分で精神科に受診したといっているので、先生は多分病気になってからと言う意味で言っていると思います。)ゆっくり治して行きましょうといっていました。現在の状態は全ての人に優しく接してもらわないと極度の不安に襲われる。少し厳しい話し方、口調などで話すと不安だといって泣き出す。(涙の出ない)声だけで泣く。おなかが空いたというが終始食べているわけではなく、ある程度の時間我慢できるが、食べ過ぎると胃が気持ち悪くなって吐く。(これは自然と吐いているので自分の手などを使って吐いているわけではないです。)夜眠れない。人の話を全てマイナスに受け止める。全てを悪いほうに話を曲げる。同じ事を何度も聞く。記憶が混乱している。足がソワソワするといって足首をグネグネ曲げる、バタバタ、ドンドンする。歩き回るだが、何かに集中したとき、眠っているときは収まります。幻聴はもう聞こえてません。何か霊がついているのではないかと考えています。
姉は、こういってはなんですが、かなりランクの低い高校を卒業しています。その高校で先生は、「ほかの生徒さんが勉強しないからついてこれています。ほかの生徒さんがまじめに勉強されたらとてもついてこれない」ようなことを言われたそうです。私も姉を幼い頃から何か人と違う部分を感じていました。現在の転院前の病院の先生も知的な部分も調べてみる必要があるかもしれないとおっしゃっていました。姉は小学生以下の子供と遊ぶことが得意です(ままごとなどのごっこ遊びが上手)が、小学生以上になるとついていけないようです。子供たちのほうが離れていきます。小さな頃から想像がちょっと人とずれているので、小説家や作家になったらと言った事があります。これは中学生か高校生のときです。友達も少なく中学生の頃はいじめにあっていました。(具体的には知りませんが)それで人間不信な部分が強いです。年齢相応の一般常識がない。コミュニケーションが非常に乏しい。冗談がわからない。映画やドラマのストーリーが飲み込めない。一度に二つの事を言われるとパニックになる。電話をかけるときも話す内容を人に教えてもらいメモをしないと出来ない。等が昔からあります。 姉は統合失調症以外に何かしら障害を持っている可能性があるのでしょうか?それはどのような検査をすればわかるのでしょうか? そして、現在の症状は統合失調症から来ているものなのか、ほかに合併症を起こしているのでしょうか? 沢山質問して申し訳ありません。 読みずらい部分があるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。


林: お姉さまは統合失調症です。今回のメールの内容からは、他にも問題をお持ちになっていると推察されますが、お姉さまの現在の症状の中心をなしているのは統合失調症であり、この病気の治療が最優先です。

結局おなかが空くのは昔先祖に飢餓で死んだ人がいるから・胸が苦しい感じがするのは昔先祖に胸を斬られた人がいるからだ、などといわれたそうです。

もちろんそんなことはあり得ません。

そこで私は先生とお話しましたが、統合失調症ではなく全般性不安障害なのではないかと言っていました。

このメールに書かれている症状が医師に正確に伝えられていて、それでも統合失調症でなく全般性不安障害であると診断しているのであれば、この医師は精神科医とはいえません。他の医師を受診されたほうがいいでしょう。

不安から幻聴が聞こえてくることもあるのでといっていました。

それはその通りですが、お姉さまの幻聴は統合失調症に特徴的な性質のものであり、お姉さまの他の症状や経過とあわせて総合的にみても、全般性不安障害などということは考えられません。


(2011.10.5.)


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