精神科Q&A

【2095】解離性障害の原因は幼少期のトラウマですか


Q: 40代男性です。現在、職場でパワーハラスメントを受け、精神科医に通院しています。症状としては2年余にいたる様々な中傷などで、職場に行きずらくなり、家庭に引きこもっています。もともと仕事は積極的にこなすほうだったのですが、これまでの仕事が全く別の遠い世界のように感じるようになりました。時々、自暴自棄になることがあり、自分で自分を壁に打ち付けるなどの行為で怪我(打身程度)をしています。診断書では、「解離性障害の疑いがある」と書かれたのですが、私は素人なのでインターネットなどで調べましたところ、かつてのトラウマ・ストレスなどが原因で引き起こされることが多いということなのですが、この場合、精神障害の原因が職場のハラスメントではなく、幼少期からのことが原因だということに利用されてしまい、さらに、職場復帰が困難になるのではないか、と心配をしておりますが、いかがなのでしょうか?ご意見をお伺いできれば幸いです。


林: 解離性障害の原因は、

かつてのトラウマ・ストレスなど

とは限りません。

インターネットなどで調べましたところ

とのこと、その「など」が何であるか不明ですが、病気という重要なことを調べる際に、インターネットに頼ることは勧められません。
もし質問者の見たサイトに、「解離性障害は、かつてのトラウマ・ストレスなどが原因」と書かれていたのだとすれば、いい加減なサイトをご覧になったということになります。
また、このメールの質問文に書かれている通り

かつてのトラウマ・ストレスなどが原因で引き起こされることが多い

という記載(つまり、「・・・ことが多い」)であれば、間違いとはいえません。すると質問者が説明を読み誤って心配しているということになるでしょう。

いずれにせよ、インターネットで病気のことを調べるのは、正しくない行為です。
なお、質問者が解離性障害かどうか、また、その疑いがあるかどうかについても、このメールからは判断できません。

(2011.8.5.)


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