精神科Q&A
【2084】医者に何を言っても「貧血のせい」で終わらされるんですが…
Q: 私は17歳女性(家事手伝い)です。現実感がなくなる、幻聴・幻覚が聞こえる、記憶が飛ぶということに悩んでいます。お医者さんにも話したんですが、「貧血のせい」と言って詳しくは答えてくれません。貧血とはいっても、殆ど治りかけ(血色素8.2)です。 記憶が飛んだときは、気付かないうちにリストカットをしていたり、口にカッターの刃を入れていたこともありました。「死ね」「消えろ」等と言う言葉が頻繁に聞こえてきて、現実なのか夢なのかさえはっきり分からなくなっています。 何度症状を訴えても、「貧血のせい」で終わらされてしまいます…。でも貧血でそのような症状は起こりえるのでしょうか？まして、殆ど治りかけだというのに…です。 一度は統合失調症と診断されていましたが、誤診だということになり未だ病名はありませんが不安な気持ちでいっぱいです。自殺未遂も何度も繰り返しました。生きているのが苦しいぐらいです。宜しければお返事くださいませ。お待ちしております。拙い文章で申し訳ございませんでした。
林: あなたの症状は、貧血だけが原因ということはあり得ません。けれども、あなたの主治医が「貧血のせい」というとき、あなたの症状を本当に貧血が原因と判断しているかどうかはわかりません。医者の仕事は病気を治すことであって、事実を患者に伝えることではないからです。(この精神科Q&Aは、事実を伝えるものですから、医療相談ではありません。主治医から患者への説明とは全く意味が異なるものです)
もしあなたの主治医があなたの症状を本当に貧血が原因と判断しているとしたら、その医者の治療をいくら受けても治らないでしょう。
けれども、このメールにはいま受けている治療の内容が書かれていませんので、はたして主治医がどのように判断しているかはわかりません。
今後の治療をどこでどのように受けるべきか、それは、ご両親のご意見に従うのが適切だと思います。
(2011.7.5.)