精神科Q&A

【1595】長年回復しなかったうつ病が、アモキサンを開始してから嘘のように良くなってきました(【1146】のその後)


Q【1146】億劫感だけが残っている私はうつ病? 擬態うつ病? ではご回答ありがとうございました。じつは、先生にメールをしてからご回答をいただくまでに2度の通院がありました。(ご回答いただけただけでもとても感謝しております。) この2度目の通院時に思い切ってリタリンを飲んでいること、リタリンで体が動くけれど、翌日また寝込むことが多いことを主治医に伝えました。 お礼も兼ねまして、経過などをご報告させていただきます。
 主治医はアモキサン(朝夕25mgずつ)を処方してくださいました。この薬に見覚えがあり、備忘録を見ましたら、8年前まで飲んでいたことが分かりました。量と期間は覚えておりませんが、1年以上は飲んでいました。 アモキサン・ロラゼパム・リタリン・デプロメール  アモキサン・リタリン・メレックス・レスリン  アモキサン・リタリン・メレックス・セディール このように数ヶ月ごとに処方が少しずつ変わっていました。それまでも、一度に飲む薬の量が多すぎて気持ち悪くて飲めなくなり、通院をやめてしまう。1週間ほどで焦燥感と落ち込みがひどく、死にたくなり、這うように通院する、というのを繰り返していました。 7年前からは、主治医の薬をきちんと飲むようになりましたが、2回の引越しのたびに、しばらく通院をさぼることはありました。 ここまでは過去のことです。 

 膠原病は全身性強皮症を患っています。SLEと違い、ステロイドの量はプレドニン20mgから開始し、治療開始半年で10mgまで減りました。現在はさらに減り、7.5mgです。
 今回、アモキサンを飲み始めて2日後ぐらいから、嘘のように朝起きられるようになりました。抱えている問題は何一つ解決していないし、何も変わっていない、薬が追加されただけです。 とりあえず朝は人間起きるものだ、という感覚を何年ぶりかで思い出し、ごく普通に布団から出られるようになりました。 入院前から1日中寝たり起きたりで、ベッドでパソコンをいじっておりましたが、今は1日起きていられるようになりました。思い切って模様替えをし、今は机に向かってこのメールをタイプしています。 さすがに体力が落ちてしまっていて、日に何度も眠気が襲いますが、サラリーマンのころのように、机に向かったまま仮眠をするだけで済みます。疲れているのだからと布団に逃げ込んでいたのが嘘のようです。 今まで何ヶ月もかかって仕上げられなかったこと(ホームページ作成やブログの開設など)も、数日で完成し、次から次へとやりたいことが思いつきます。 まだ薬の力を借りているという感覚はありますので、早く治癒し、薬を減らすか卒業できるようになることを祈っております。やはり副作用(足のむずむず感)は不快で、食べ物もおいしくありません。 膠原病や治療薬の影響もグレイですので、このあと順調に治癒に向かうのか分かりませんが、今は主治医を信頼し、治療を続けることにいたします。 抱えている問題は原因ではなく「誘因」であり、うつ病は治る、という先生のお言葉を心強く感じました。また、主治医を信頼すること、勝手に通院や薬をやめたりしないこと、先生のページで勉強いたしました。 また進展がございましたらご報告いたします。ありがとうございました。


林: 経過をご報告いただきありがとうございました。この【1595】のように、それまで改善の兆しが見られなかったうつ病が、ある抗うつ薬を開始したらみるみる良くなってきた、という例は、時おりあるものです。【1146】にもお書きしたように、膠原病が合併しステロイドを服用されているこの【1595】では、病像は複雑でまだまだ予断を許さない状況といえますが、現在、回復に向かっていることは確かだと思います。また経過をご報告いただけると嬉しく思います。ありがとうございました。


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