精神科Q&A

【1463】うつ、歩行障害、排尿へのこだわり・・・認知症でしょうか?


Q 私の母(75歳)の事で相談させていただきます。
これまで母の上に起こった事を私の言葉で説明出来る限りお話致します。出来る限り〜と言いますのも、私も何が何やらわからず、どう言葉にすればいいのかわからない事がたくさんあるように思えるからです。又、処方されていた薬のデータを残していません。先生の判断の材料になるものを提供出来ない事を残念に思います。先生、母の病気は一体何なのでしょうか?私のメールが先生のHP上でアドバイスをいただける幸運な一通になることを切に願います。

5年ほど前に、頭と自分が切り離されているような感じがする〜という、症状に悩み、脳外科を何度も受診、MRIでは何ら問題が見つからず、丁度その頃、頻尿で受診していた泌尿器科の先生に、あなたの頻尿は、泌尿器科ではなく、心の問題だからーと、近所の心療内科を紹介され、受診。軽いうつ病と診断され、薬をいただく。と、劇的に症状が治まり、母も、久しぶりに頭がすっきりしたーと言い、その時は、明るく、お喋りにさえなりました。が、同時期から、何を食べても味があまりしない・・・と言いだし、亜鉛不足ではないか?!との診断で、亜鉛を補給するも好転せず、味覚障害の問題に取り組んでいる耳鼻咽喉科を受診し、薬の処方を受けるも、問題は解決せず、母は、もう一生このままなのかな・・・と食事を楽しむ事を奪われたことを嘆いていました。その間も、頻尿は頻度の差こそあれ母を苦しめ、睡眠障害もあり(若い頃よりハルシオンを常用、服用数は不明)、夜に何度も、「寝られない、寝られない!」と、知らない人が見たら、少しおかしいのでは・・・と訝られるのではないか・・・?と思うような様子で毎夜のように言い続け、睡眠導入剤の力で眠っていたようです。2006年、夏ぐらいから、又、頭がおかしい・・・薬が効いているように思えないと言いだし、受診している心療内科はすごく混んでいて、待つことがつらいー頼めば先生に会わずに薬はくれるけど、話を聞いてくれない〜と言うので、それでは・・・?!と、近くの心療内科に転院。この少し前くらいからもともと歩行がゆっくりの母でしたが、歩き方が足をするような歩き方になり、速度は益々遅くなっていく。
心療内科の医師が、「軽いパーキンソン病ではないか・・・?!まあそれほど大した事ではないが。。。」と言ったようで、筋肉の緊張をほぐすような薬を処方され服用。長年のかかりつけ内科医院の医師にも「パーキンソン病みたいな歩き方だな。。。」と言われる。大学病院に、受診に行く、簡単な、医師の動きについて、鼻の頭や、目などに指を持っていくテストを受け、もしパーキンソン病ならこんな風には出来ないーとのみ言われ、終了。でも母は、自分はパーキンソン病だーと思いこんでしまっていました。

 2007年、夏頃から、気鬱が益々ひどくなり、歩行が益々困難になった事から、出掛ける事もせず、だるい、体中が疲れる。。。と言い、家事も全くしなくなり、洋服の着脱なども寝転がってでしか出来ないようになり、世間から離れて生きていきたい。。。等と言うようになる。、少し下痢などをしたら、ー私は大腸ガンや!?と言い、母のうちで得体の知れない不安が広がっていったようです。
 とにかく歩行が困難になっていっている原因がわからない事が母を益々不安にさせたみたいで、気鬱、頻尿、味覚がひどくなり、食事の喉を通っていかなくなり(嚥下障害?!)満足に食事も取れなくなり、タバコと眠るためのお酒の量のみが増えていく。

心療内科にはかかっているものの、それだけでいいのか・・・?、この症状は一体どこに何科に連れていけばいいのか?!と焦り始めた、11月中旬のある日、昼間から耐えられないほど気分が悪くなった母は自ら救急車を呼び、搬送され、血液、CT等の検査では問題は発見されず、ただ塩分不足との診断結果で、帰宅。が、その日の深夜に、恐ろしいほどの形相で、「助けて〜ぇ!助けて〜ぇ!、頭がおかしい、救急車を呼んで〜ぇ!」と叫んで、母が自室から現れ、倒れ込む。呂律がまわらなくなり、失禁もする有様。
血圧を測るも問題なし。昼の事があるので、又救急車を呼ぶのも問題かも・・・と躊躇っていたら。母の様子が益々おかしくなり、救急コール。案の上、昼に内科で受診し、何の問題もない!と言われたのなら、もう内科に運ぶ事は出来ない。今出来るのは精神病院に搬送するだけ〜と言われたが、受け入れてくれる病院は見つからず、受け入れ先を捜してもらっている2時間ほどで、、あれほどの症状だった母が、鼾をかいて寝てしまい、救急隊には、謝って帰ってもらったという経緯があり。思えば、この一年ほど前も、気分が悪くなって、救急搬送をお願いしたことがあるーあれも大きな問題はなかったー事を思い出し、でも、これは本当に深刻な何かがあるーと、翌日、受診している心療内科へ。
それこそ、待合室1時間、診察3分で、母も、昨夜あったことを、どんな気分だったか?  と聞かれ、「おしっこがしたいような・・・」等と答える。でも、益々食べる事が出来なくなり、頻尿で、すごい形相で自室をトイレを行き来する。私には内緒にしていたみたいですが、自室に洗面器を持ち込み、ずっと続く尿意に苦しみ、洗面器にかがんで〜というようなやり方をしていたようです。ずっと以前から、夜、カーテンが少し開いていたら気になる、トイレは扉を開けっ放しにしていないと入らない(入れない?!閉所恐怖症?!)母だったのですが、その神経質が益々ひどくなり、又、いつも時間を気にし、小さな置き時計を家のどこに行くのも持ち歩く、細かい事を言えば、行動すべてがおかしく思えるようになり、又、夜におかしくなる、真夜中、私の部屋に来て、倒れ込み、ぐうぐうと爆睡ーと思えば、パチッと目を見開いて、その目が狂人のようで、私は、母は眠っているつもりでも、母の脳は休んでいないのでは・・・と思いました。この頃から、認知症ではないか?と思えるような言動が多くなる。夜、仕事が終わって電話したら、「あれっ?!今何時?!朝なのにどうしてあんたから電話が?」と言い、帰宅し、カーテンを開け、「ほらっ、外は暗いでしょ!今は夜でしょ!」と言っても、「わからない・・・」と言う。2ブロック向こうのお店から電話があり、家への帰り方がわからない・・・と言う、でも電話は母が自ら電話をかけている。又、一駅向こうまで自転車で出掛け、帰り方がわからなくなり、パトカーに事情を説明し、連れて帰ってもらった事もあり。
暑さ、寒さもあまりわからない。冬なのだから寒いと思い、暖房は入れてると言い、痛い、痛くないもあまりわからないようだーとも言う。

友人の薦めもあり、私の街では、名医と評判の精神科・心療内科に受診。その頃には母の歩行は、人が訝しそうに見るほどになっており、足はほとんどあがらず、完全にすってのみで歩いているような状態。その医院では、母と両親との関係などの話も聞かれ、長谷川式テスト(30点満点で27点、おかしかったのは日にち、時間など)心理テスト、認知症、パーキンソン病の可能性も考慮して、他院でのMRI撮影と問診、から始まり、その間は、薬の投与なし。

ほとんど寝たきりの状態に なり、ひどく喉が渇くーと水ばかり欲しがり、タバコとお酒。嚥下障害があるため、食べ物を吐き出し、ほとんど食事出来ず、呼吸が荒くなり、鼻息が大きく聞こえるほどになる、又、いつも口をもごもごさせ、そうする事を止められないーと言う、内科医院でも点滴でなんとか生きていた。不安がった母が薬をお願いして、セルシンと何種かの眠れる薬をいただく。
でも、バタバタと何度も転ぶようになり、これは何とか入院治療をしてくれる病院を紹介していただかないと。。。と、心療内科へ。その際に、医師に、「この人が今こんな風になっているのは、この人がそもそも持っている資質が多いに関係している、若い時は、おさえられてても、老年期になったら爆発するんだ。今は自分にすごく失望してるから、これからどうなっていくか、恐ろしい状態になっていくのを見ることになるだろう、果ては人格崩壊まで行くかも。まあ脅すのはこれぐらいにしよう。」と、母もいるところで言われ、私は、精神科の医師は、患者の前でここまで言うのか?!と大変なショックを受ける。
又、医師は、「必要なら、大学病院の認知症専門外来への紹介状は書くけれど、あれこれ調べられ、ここでは対処出来ない精神疾患だ!と放り出されるのがおちだ。」とも言われました。

それでも、その認知症科に行くしかないのか・・・?!と嘆いた、その翌朝、二の腕に15cmの深い裂傷(その後もこの怪我の原因はわからず。)をつくり自室にいる母を見つけ、慌てて救急車。母はそんな傷でも、怪我したみたいだ・・・ぐらいで・・・運んだ病院では、すごい値の低ナトリウム血症と診断され、意識混濁、入院。その病院では、呼吸荒く、目もどろんとし、認知症としか思えない言動が多く、ベッドのまわりにあるものを皆ベッド上に集め、引っ越しの人が迎えに来るーこの国はもう滅亡する、あんたも私も納税者やから皆一緒に死ぬ。等。ここはナトリウムの値がましになった時点で退院。担当医は、「お母さんは神経症を持ってらっしゃるようなので、ここでの治療は出来ないー」と。その足で、かねてから、歩行困難になっているのは、もしかしてこれだは?と危惧していた、特発性正常圧水頭症の治療に力の注いでいる病院へ受診へ。

幸いなことにその水頭症ではないーとの診断、脳は、前頭葉に確かに収縮があるが、これで認知症になる人もいれば、ならない人もいるので、なんとも言えないと言われ、帰宅。
この時の母は、歩くどころが、立つ事も、寝返りさえも出来ない状態で、在宅で介護、看護の助けを待つかないと思っていたら、翌日、容体が悪化。又救急車搬送。昨今の事情で、やっと救急隊に見つけてもらった小さな病院で、「今この人の身体で一体何が起こっているのかわからない。。。
呼吸も人の半分もしていない、ただ血液検査を見ると、飲水過多が明かだし、いろんな感染症は起こしてます。容態が急変したら、危なくなる事も覚悟してくださいーと言われ、入院。栄養不足などで身体機能レベルがとことん下がっている、でもどうもこの人は神経症があるみたいだ、でもここで出来る事はします。
と、言っていただき、感染症の改善、高カロリー点滴、母はあい変わらず、「隣の部屋にある本を持ってきて!」などの惚けた事は言っていたが、何とかここで身体面の健康を取り戻し、精神科にもう一度行かなければーと思っていたのに、入院して5日目、全身痙攣のすごい発作が起こる、まず片頬から痙攣していき、全身に及び、口から泡を吹いて・・・それが3分ほど続き、おさまり、又始まるーのが、延々と続き、その病院では打つ手なし。半日以上経ち、若い女性医師が、セルシンを点滴にとの指示をして下さり、セルシンをいれた時だけ、痙攣もおさまり、母の顔を楽そうになり、でもそれも5分とは続かず・・・又、痙攣が始まる。翌日に大痙攣はおさまったものの、目は開いていてもあらぬ方法を見つめ、私の呼びかけにも何の反応も示さず、担当医師も精神病院への転院を検討するーとの言葉。

私は、母は、発狂してしまったのかもしれない。これがあの医者の言った人格崩壊なのか・・・?!と。泣くことも出来ず・・・
でも、3日目ぐらいから反応は鈍いものの母が応えるようになり、私を認識するようになり、手を動かすようになり、食事を運ぶと口を開けるようになり、高カロリーの点滴を続け、その病院には一ヶ月ほど入院し、その間に来院した介護認定員との会話でも、本当におかしいのは、今、自分がいる場所(自宅近くの別荘と言いました)とオムツをしているーという事をあまり認識していないという2点ぐらいで、食事は、おいしい!おいしい!と、あの嚥下障害はどこに行ったのか?と思うほどの食欲で、テレビの見るほどの集中力はなくなり、やはりどこか惚けてはいるけれど、笑顔が戻り、車いすには自力移動出来るほどの状態で退院。

そのまま、介護出来るのが私のみという事情のため、老人保健施設へ。それがおおよそ一ヶ月前の話で、母はやはり少し惚けて見え、そわそわと落ち着きなく、でも、どこか子供のような表情で、ご飯の時間が待ち遠しいほどだ!と言うようになり、声をたてて笑うようになり、何より、歩けなくなっていて、立つことさえ出来なくなっていたのに、リハビリを受け、手押し車を押して、普通の歩幅でスタスタと歩く事が出来るようになり、(パーキンソン病と言われ続けた歩行困難は何だったんでしょう?)
施設の看護、介護士さん達には、「お母さん、認知症あるかあ・・・??そうは思えないけどなあ〜」と言われるようになり、私は、少しくらい惚けても、それでつらかった日々を忘れ、又、思い出させると怖いので歩行困難等、うつ病の事などは、母には話さず。母が笑っているならそれでいい、精神科に連れて行って又思い出したら・・・と、様子を見る事にしました。施設でも相変わらず、トイレが近く(夜には、行った、帰ったー又行くーをひどい時は10回くらい繰り返すようです)、何の薬ももらってないので夜、寝られないのがつらいーとは、言っていましたが、施設での生活にも慣れ、そこの人達にも慣れ、見た感じは楽しそうにしていました。でも最近、少し惚けているようだった母の顔が、本来の私の知る母の顔に戻り、惚けてるんじゃないか?と思える事が少なくなり、「このごろ食事の味がしない、ご飯がおいしくなくなったー」と言いだし、これは注意が必要かも・・・と、思っていたら、「痩せていってるし、私は末期のガンでここはホスピスみたいなとこ?!、と訴える、それでも話題を変えると笑顔があるので、近いうちに精神科へ連れて行こうーと決めた日の夜に又、施設から救急搬送、トイレに行ったら、突然気分が悪くなり、呼吸困難になり、汗が噴き出しーだったそうです。そのまま入院。でも、翌日母を診察した医師の言葉は、昨日の症状は何だったのか?!昨夜の医師が書いたカルテを見てもわけがわからない・・・というものでした。母の神経症の事は話したら、納得されていました。話をしていても、年から言ってもしっかりしている方だし、認知症とは思えないのに、どうもこの感じは、心の病では?と思っていたと。
今、母は病院の売店にも手押し車を押して一人で行き、介添えもなしに、シャワーを浴び、食事も残さず食べ、「あの時に気分が悪くなっても我慢していたらこんな退屈なとこに来なくてもよかったのに・・・」と言い、施設に帰れる日を待っています


先生、長い話になって申し訳ありません。母の病気は何なのでしょう?今、母のために何が出来るのでしょうか?助けてください。

母は、苦しんでいる時も、今も、ストレスなんか感じた事もない。つらいことなんて何もないし。。。と言います。
気丈な人で、つらい、苦しい・・・と訴えてくる事はあまりありませんでした。救急車を呼んでも、「大丈夫、一人で行ってくる!」と言うような人で。でも、今夜寝られなくても、明日、昼寝をすればいいんだー等のおおからな気持ちにはなれないーと言います。つい先日、病院で母がおしっこが近い件について語ったのですが、何時から検査があるから〜と言われたら、それまでにおしっこに行っていこう、と30分前に行ったら、まだ検査だと呼びに来ない、待ってる間に又いきたくなる、行って戻ってもまだ検査が始まらない。そしたら又行きたくなるーそれで何度も行ってしまうーと行っていました。
精神科の医師が言ったように、母の資質に問題があるんでしょか?!そんな風には思いたくない。
ただ、母の兄達や、母の若い頃を知る人達には、今回の母の精神障害の問題も、それほど驚きではなかったようです。皆、同じように、母はまわりにちやほやされすぎて育ったからだー親父に溺愛され過ぎたーと言います。又、母は、美しいーと言われ続けた人生で、老いても若く見えると言われ、私から見たら自分が老いていく事をあまり受け入れられないーというか、もっと自分がすでに年寄りだという事を受け入れたら楽になるのに・・・というような感じです。薬に依存するのもすごく、私が小学生の頃にハイミナール中毒になった事もあります。

 母の病気は何でしょうか?今、母のために何をすればいいでしょうか?
今日、病院で会った母、以前していた、口をもごもごをしていました。それを見て、どうすればいいのか・・・?
と更に思います。何とかしないと、母は、「おしっこしたい、おしっこしたい、寝られない、寝られない」と言い続け、果ては発狂していくのではないか・・・?と恐ろしく、又、苦しんでいる母が可哀相でなりません。
どうかアドバイスをお願いします


林: 長い経過で、多彩な症状が見られています。ある程度高齢の方でこのような経過をとっている場合、狭い意味での精神科的な病気(うつ病、統合失調症など)なのか、体の病気による精神症状なのか、その両方の混合なのかをまずはっきりさせる必要があります。発症の仕方、すなわち、

5年ほど前に、頭と自分が切り離されているような感じがする〜という、症状に悩み

これが初発症状だとすると、うつ病とも考えられますが、メールを最後まで読みますと、もっと以前から何らかの精神症状があったとも解釈でき、いつを発症とするかがまず困難です。そして、次に出てきた症状、すなわち、

同時期から、何を食べても味があまりしない・・・と言いだし、

これは、元の病気(たとえば、うつ病)の症状の可能性もありますし、薬の副作用の可能性もあります(もし抗うつ薬が処方されていれば、その副作用としても考えられます)。
 
さらには、

歩き方が足をするような歩き方になり、速度は益々遅くなっていく。

これも、薬の副作用の可能性もあります(抗精神病薬が処方されていたとすれば、パーキンソン症状が出ることは十分に考えられます)。

これら以外にも、このケースの経過中に見られた症状のうち、少なくとも一部は薬の副作用と考えられるものですが、残念ながら処方の記録がないとのことですので、結論としては何とも言えません。(このような場合のために、処方の記録を残しておくことはぜひとも必要なことです)

唯一、かなり重要な情報として記されているのは、

運んだ病院では、すごい値の低ナトリウム血症と診断され、意識混濁、入院。

という点です。この方の低ナトリウム血症の原因が何なのか。飲水過多だけが本当にその原因なのか。他に、低ナトリウム血症をきたす病気があって、実はすべての症状はその病気によるものなのではないか。さらには、これ以後のナトリウムの値はどうだったのか。あとから痙攣を起こしていますが、このような痙攣も、低ナトリウム血症が原因である可能性は十分あります(一側から始まる痙攣の形ですので、脳の局所に原因があると考えるのが普通ですが、実際には低ナトリウム血症のような全身的な原因でもこのような痙攣を起こすことがあります)。

ですから、この【1463】では、まずはまず低ナトリウム血症の原因をつきとめることが必要です。そして、症状のうち、低ナトリウム血症によるものと、そうでないもの(あるいはすべての症状の原因が低ナトリウム血症ないしはその原因疾患かもしれません)を明確に分け、そうでないものについてはさらにその原因をつきとめることが必要です。

推定としては、このケースでは低ナトリウム血症以外にも何らかの病気があると思います。しかしメールの情報からはっきりと確認できるのは低ナトリウム血症だけですので、まずはそれに焦点を当てて診断していくということになります。そのようにして、一つ一つ原因を確認していく作業によって初めて、このケースの正確な診断が可能になります。逆に言えば、それをしなければいつまでたっても何もわからず、好転は望めないということです。低ナトリウム血症だけでも死亡の原因になりますので、診断確定は急を要するといえます。大学病院などに一度入院して精密に検査をすることが勧められます。


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