精神科Q&A

  【1349】自傷行為、摂食障害、自殺願望が止まりません


Q: 私は現在無職の19歳の女です。
幼い頃から人付き合いや人の集まる場所に行くのが苦手で、自殺願望、無気力、将来に絶望感、何をしていても誰と一緒に居ても孤独感や疎外感に苛まれてきました。

母親が3回再婚し、その度に父親が変わり、住んでいる家も何度も転々とし、整理のために自分の物がどんどんとなくなり、家族の仲も悪く、家庭内別居のような感じで、自分の部屋に居ても、他人の家に居る様な感じがして落ち着かなくていつも自分の居場所がなく、自分の人生じゃない(自分の中には2人の人物が居てその一人に鎖で縛られて無理やりそのもう一人の人生を歩まされている)と感じていました。

昔から、人付き合いが苦手で集団生活に馴染めなくていじめられ、休みながらも何とか行っていたのですが中学2年生になった時に耐え切れない程のいじめを受け、完全に不登校になり、以後一度も学校に行かずに家に引きこもるようになりました。
(だんだんと自分が酷く醜く思え、人から見られて笑われていると思うようになり怖くて外に出られなくなりました。)

14歳の頃には、腕や手首をカッターで切り刻むようになり摂食障害や下剤乱用、自殺願望が更に強くなり、市販の薬を大量に買い込んでODや首を吊ったり援助交際(売春)をするようになりました。それからは、援助交際はやめられましたが他はずっと変わらず現在に至ります。

精神科には4箇所にかかりましたが、どれもあわず医者からは、あなたがどうしてこうなったか原因がわからない。
または、生まれもった性格的なものだと言われ、病名はありません。
医者から出された薬で、高プロラクチン血症の症状が出た為精神科にも通わなくなり、薬は上記の理由と、ODしてしまう為、現在は何も飲んでいません。

ふと何かの拍子で昔のつらかった時の心情や映像がフラッシュバックし一緒に同棲している彼氏が嘘をついている、裏切ると妄想してしまいほとんど毎日、気が狂ったかのように泣き叫んで死にたいと暴れまわり未遂を繰り返し、警察沙汰にもなっています。
暴れた原因や暴れてる時の記憶があいまいで思い出せない時も多数あります。
もう自分でも自殺するしか道はないのかとどうして良いのかわかりません。

長々と申し訳ないです。
お読みいただき、ありがとうございました。


林: あなたは境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害)だと思います。このメールに書かれているあなたの症状は、かなり典型的なものです。境界性パーソナリティ障害 患者・家族を支えた実例集 をお読みいただければと思います。その本の中にもお書きしてありますが、パーソナリティ障害は、原因として家庭環境が大きいと考えられるケースもしばしばあり、この【1349】もそれに一致する例のように読み取れます。
精神科で治療を受けることをお勧めします。

精神科には4箇所にかかりましたが、どれもあわず医者からは、あなたがどうしてこうなったか原因がわからない。
または、生まれもった性格的なものだと言われ、病名はありません。


とのことですが、境界性パーソナリティ障害 患者・家族を支えた実例集にもお書きしたとおり、境界性パーソナリティ障害の方は、次々に病院をかえることが、回復の大きな障害となっていることが大部分といっても過言ではありません。そしてご本人は、あなたのように「合わない」というように認識していることが多いものです。まず主治医を決め、たとえ「合わない」とあなたが思っても、一定の期間はとにかく治療を続けることが、回復への第一歩です。


精神科Q&Aに戻る

ホームページに戻る